視能訓練士の年収はアップしている?初任給、賞与(ボーナス)、月収など解説します | 教えてグッピー
2025年9月30日更新

視能訓練士の年収はアップしている?初任給、賞与(ボーナス)、月収など解説します

視能訓練士の国家試験

リハビリ分野で活躍する国家資格職「視能訓練士」の給料について解説します。

視能訓練士の給料について職種単独のデータはありませんが、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」における「理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士」のデータを参考にまとめました。

この調査によると平均年収は444万1,500円です。 月給は各種手当込みで31万1,400円程度、賞与は70万4,700円程度です。初任給の平均は24万6,300円と、一般大卒の初任給を超えています。アルバイトやパートの時給は2,423円が相場です。

下記の表は、年収のほか初任給、ボーナス、月給、時給などをまとめたものです。

視能訓練士の給料相場(令和6年)
年収444万1,500円
月給31万1,400円
賞与(ボーナス)70万4,700円
初任給24万6,300円
時給2,423円

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」より

今回の 教えてグッピー では、視能訓練士の初任給や規模別・年齢別の年収、月給、手当などについて見ていきます。

視能訓練士の初任給

2024年の調査による視能訓練士の初任給は、24万6,300円(経験年数0年、20~24歳の調査データ)です。この額にボーナス(2万900円程度)を含めた初年度の推計年収は297万5,500円となります。

下記は初任給の推移です。2010年からほぼ横ばいであるものの、近年は上昇傾向が見られます。

視能訓練士の初任給(推移)

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より

視能訓練士の平均年収

視能訓練士の平均年収は、444万1,500円(令和6年、10人以上の組織)です。過去14年間で大きな変動はないものの、ゆるやかに増加傾向です。規模別に見ると、1,000人以上の組織が最も高い水準となっています。一般的には、給料は年齢とともに上昇し、50代後半でピークを迎える傾向があります。

規模別

視能訓練士の平均年収を勤務先の規模別に比較しました。下記は、視能訓練士の年収を勤務先の規模別(所属人数)で見たグラフです。

1,000人以上の組織が486万1,000円と高く、次いで10〜99人規模が396万7,100円、100〜999人規模が382万2,000円となっています。すべての組織において年収はおおむね400万円前後で推移し、組織規模による違いは、月給または賞与(ボーナス)の違いによるものです。

勤務先規模別 視能訓練士の年収

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」より

年齢別の平均年収

年収を年齢別でみると、「20~24歳」が344万7,300円で、その後年齢とともに増加します。

  • 20代で、344〜397万円

  • 30代で、440〜460万円台

  • 40代後半〜50代にかけて、500万円台前半〜後半

  • 55〜59歳が最高値:608万9,900円

  • 60歳以降も 約410〜460万円台と安定

視能訓練士の多くは医療施設に勤務しており、主な収入源は診療報酬です。役職に就くなど施設ごとの給与体系に基づいて年収は上昇します。

年齢別 視能訓練士の年収

年齢年収
20〜24歳344万7,300円
25〜29歳397万9,900円
30〜34歳443万6,100円
35〜39歳460万7,300円
40〜44歳491万2,300円
45〜49歳530万3,500円
50〜54歳536万1,100円
55〜59歳608万9,900円
60〜64歳457万2,600円
65〜69歳461万6,400円
70歳以上409万4,700円

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」より

平均年収の推移

視能訓練士の平均年収は、2018年までは390万〜400万円を推移していましたが、ここ数年で上昇傾向にあります。

15年前と比較すると2008年の392万3,700円から2024年では約10%上昇しています。

視能訓練士 年収推移

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」より

視能訓練士の月給

視能訓練士の月給は、基本給に各種手当を含めて30万2,800円〜32万3,100円程度です。組織の規模によって差があり、最も高いのは1,000人以上の32万3,100円、最も低いのは100〜999人規模の30万2,800円となっています。手当の金額はおおむね5,000円〜15,000円程度とされており、ここから健康保険料・厚生年金・住民税などの社会保険料が差し引かれた額が実際の手取りとなります。

視能訓練士の月給

組織規模5~9人10~99人100~999人1,000人以上
月給
(手当込み)
35万1,800円31万4,400円30万2,800円32万3,100円
平均年齢38.8歳38.3歳35.5歳33.5歳
勤続年数5.8年7.0年8.2年7.7年

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」より

視能訓練士の賞与・ボーナス

視能訓練士の賞与やボーナスは、年間57万円〜82万円程度が相場です。勤め先の規模や業績、勤務年数などによって大きく変動しますが、特に施設規模が大きいほど高いボーナスになる傾向があり、1,000人以上の組織では年間83万9,900円と最も高くなっています。

視能訓練士の規模別 年齢・勤続年数・ボーナス額

規模平均年齢勤続年数年間賞与
(その他特別給与額)
5~9人38.8歳5.8年56万6,800円
10~99人38.3歳7.0年60万8,300円
100~999人35.5歳8.2年68万9,800円
1,000人以上33.5歳7.7年81万9,500円
10人以上(全体)35.5歳7.8年70万4,700円

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」より

視能訓練士の時給

視能訓練士の平均時給は2,423円です。これは一般的なパート職種より高めといえます。

視能訓練士の時給(規模別)

組織規模5~9人10~99人100~999人1,000人以上10人以上(全体)
時給2,258円2,854円2,132円2,058円2,423円
平均年齢42.8歳43.1歳42.3歳44.6歳42.9歳
勤続年数10.4年6.2年7.9年9.7年7.4年

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」より

公務員として働く視能訓練士の給与

視能訓練士が公務員として働く職場は、各都道府県、市町村の保健所、国立の病院機構、医療センター、特別支援教育総合センターなどがあります。

給与水準は地方公務員給与実態調査における医療技術職を参考にすると、基本給にあたる給料月額が30万7,245円、その他の手当を合算すると38万8,685円となります。職場の規模や専門性、責任の大きさによってその金額は変動します。

手当・福利厚生

医療機関や眼鏡店、リハビリ施設、学校などに勤務する視能訓練士は、各職場においてさまざまな福利厚生が提供されています。 主な福利厚生は「法定福利」と呼ばれる健康保険や厚生年金、雇用保険、労災保険、介護保険などです。そのほか、「法定外福利」と呼ばれる住宅手当や通勤手当、有給休暇、資格取得支援、出産・育児休暇、院内保育所を含む託児所・保育所の利用なども事業所によっては提供されています。生活に不安を感じることなく仕事に専念できるよう、また従業員のモチベーション向上のために、さまざまな福利厚生が用意されています。

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