助産師の年収は?初任給、賞与(ボーナス)など給料を調査 教えてグッピー | 医療・介護の求人・転職・募集ならグッピー
2024年2月28日更新

助産師の年収は?初任給、賞与(ボーナス)など給料を調査

助産師の給料は、平均の年収が553万8,800円、月給は各種手当て込みで38万7,600円、賞与・ボーナスの平均は88万7,600円となっています。初年度の年収は約370万円で、30代後半では500万円台に。40代後半では600万円台という高い水準の平均年収となっています。

また、助産師資格を取得するための前提資格となる看護師の給与と比較した場合、各年代で助産師の方が高くなる傾向が見られています。

助産師の給料相場
年収553万8,800円
月給38万7,600円
賞与・ボーナス88万7,600円
初任給26万1,500円
(20〜24歳で就業経験0年の助産師の平均月給)
時給2,018円

(令和3年賃金構造基本統計調査)

今回の 教えてグッピー助産師 では、初任給や規模別・年齢別の年収、看護師の給与との比較、手当などについてみていきます。

助産師の初任給

助産師の平均初任給(勤務経験0年の助産師)は厚生労働省の調査では、20〜24歳で月給(諸手当を除く)26万1,500円、賞与等の特別給与額が12万6,600円、年収換算で326万4,600円となっています。また調査対象の人数は少ないものの、25〜29歳では年収換算で369万6,000円、30〜34歳では同じく年収換算で398万1,600円となっています。

助産師の年収

助産師の平均年収は、令和3年賃金構造基本統計調査によると553万8,800円(2021年、10人以上の事業所)で、事業所の規模別に見ると従業員数が10〜99人規模の施設で平均年収が580万3,100円となっています。年齢別では55〜59歳での平均年収が650万円を超えており、看護師職と比べると高くなる傾向が見られます。

規模別の年収

助産師の平均年収を勤務先の規模別に比較すると、従業員が1,000人以上の大規模事業所で528万9,000円、次いで規模の大きな100〜999人の事業所が516万8,100円となっています。規模別でもっとも平均年収が高いのが従業員数10〜99人規模の施設で560万4,300円となっています。

勤務先規模別 助産師の年収

厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より

年齢別の年収

助産師の年齢別年収をみると50代まで収入の増加傾向が続き、その後も高い値で推移しています。年代ごとに見ると、キャリアのスタートに相当する「20〜24歳」では約300万円から始まり、30代後半では500万円台に。40代後半では600万円台という高い水準の平均年収となっています。

助産師の年収

年齢年収
20~24歳370万8,800円
25~29歳436万4,400円
30~34歳440万5,700円
35~39歳507万4,000円
40~44歳555万7,000円
45~49歳601万3,600円
50~54歳634万6,800円
55~59歳655万7,800円
60~64歳529万6,500円

厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より

助産師と看護師の年収比較

賃金構造基本統計調査の結果で助産師と看護師の年収を比較すると、あらゆる年代で助産師が看護師の年収を上回っています。年代によっては1〜2割以上、年収が上回っている部分もあり、助産師の給与水準の高さがうかがえます。

また、各年代を合算した全体でも、助産師の平均年収が553万8,800円であるのに対して、看護師が518万3,400円であり、比率は106.8%です。

年代別看護師との比較(看護師の平均年収を100%として)

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より

月給

助産師の月給は、平均38万7,600円です。この中には時間外勤務などの諸手当が4万6,200円含まれており、ここから所得税や社会保険料などを引いた額が月給として支給されます。当調査の対象者の平均年齢は37.1歳、平均勤続年数が7.5年です。

また事業規模別に見ると、従業員数10〜99人規模の施設がもっとも高く、次いで100〜999人、1,000人以上の施設となっていますが、調査回答者の平均年齢も10〜99人規模の施設がもっとも高くなっているので、それぞれの給与水準は大きく変わらないことが推測されます。

助産師の月給

組織規模
(従業員数)
10人以上10~99人100~999人1,000人以上
月給
(手当込み)
38万7,600円42万9,600円38万3,500円36万5,800円
月給
(手当含まず)
34万1,400円39万4,800円34万2,600円31万700円
平均年齢37.143.537.433.2
勤続年数7.57.57.27.7

厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より

賞与・ボーナス

助産師の賞与は、従業員が10人以上いる事業所の平均で年88万7,600円です。規模別に見ると、従業員数が10〜99人の施設では65万円弱、100〜999人の施設では80万円強、1,000人以上の施設で100万円強。事業規模にともない多くなる傾向があります。

助産師の賞与・ボーナス

組織規模
(従業員数)
10~99人100~999人1,000人以上全事業所平均
賞与・ボーナス64万7,900円84万5,200円104万1,700円88万7,600円

厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より

時給

短時間で働く助産師の時給の平均は2,018円です。事業所の規模別では、従業員数が100〜999人の中規模施設と1,000人以上の大規模施設では1,800〜1,900円台であるのに対し、10〜99人の施設では2,000円を超えて2,127円となっています。

短時間勤務の助産師の時給

組織規模
(従業員数)
10~99人100~999人1,000人以上全事業所平均
短時間勤務の
助産師の時給
2,127円1,855円1,908円2,018円

厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より

公務員として働く助産師の給与

助産師が公務員として働くステージは、特定地方独立行政法人が運営する公立病院や保健所、市役所の保健課などになります。病院での勤務は民間の助産師同様の勤務内容となりますが、保健センター等での業務は分娩介助等ではなく、妊婦や出産直後の親の相談に応じたり、各家庭を訪問し、新生児の健康をチェックするなどの活動を行います。

総務省がまとめた「平成30年 地方公務員給与実態調査結果の状況」によると、「保健所保健師・助産師」の平均月給が33万6,287円、病院勤務の「保健師・助産師」が32万円強(公営企業会計:32万267円、その他公営企業会計:32万3,298円)となっています。保健師と合算された数字で正確なところははっきりしませんが、民間の平均月給が38万7,600円ですので、それだけを比較するとやや低い水準となっています。

地方公務員として働く助産師の平均月給
保健所保健師・助産師33万6,287円
病院勤務保健師・助産師32万267円(公営企業会計)、
32万3,298円(その他公営企業会計)

(平成30年 地方公務員給与実態調査結果の状況)

夜勤・分娩介助など諸手当、福利厚生

病院に勤務する助産師には、それぞれの勤務先に応じた福利厚生や手当が支給されます。一般的に「法定福利」と呼ばれる健康保険や厚生年金、雇用保険、労災保険、介護保険などがあり、これらは事業者が必ず一定程度の負担を行なわなければなりません。

さらにそれ以外の「法定外福利」には、住宅手当や通勤手当、有給休暇、資格取得支援、出産・育児休暇、社内保育所を含む託児所・保育所など、さまざまなものがあり、これらは事業者によって内容が異なるため、一般的には大規模な施設の方が充実している傾向が見られます。

分娩や手術ため夜勤のある医療機関では夜勤手当が支給されます。また助産師が分娩を担当する場合は、分娩介助業務手当が支給される医療機関もあります。各種手当によって収入に差が出るのも助産師の仕事の特徴といえるでしょう。

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