診療情報管理士の給料はいくら？年収・初任給・ボーナスを徹底解説

診療情報管理士の給与は公的に発表されていないため、厚生労働省による令和5年賃金構造基本統計調査の「その他の一般事務従事者」の項を参照して紹介します。

平均年収は478万2,900円となっています。月給は各種手当込みで32万2,700円、賞与・ボーナスの平均は91万500円となっています。ただし一般事務従事者の給料は、事業所の規模によって大きな差があり5～9人程度の事業所では月給23万7,300円程度が相場となっています。初任給はおおよそ266万3,200円程度で、そこから50歳代にかけて年収が増加していく傾向にあります。

今回の 教えてグッピー 診療情報管理士 では、診療情報管理士の初任給や規模別・年齢別の年収、月給、手当などについて見ていきます。

診療情報管理士の初任給

診療情報管理士の平均初任給（勤務経験0年の平均給与）は、令和5年賃金構造基本統計調査の「その他の一般事務従事者」の項を参照すると、20〜24歳で諸手当を除いた月給が21万7,100円（諸手当除く）、年収換算で266万3,200円となっています。年齢を問わず全体としては、月給が27万4,100円、賞与・ボーナス等が23万2,900円、年収換算で352万円となっています。

診療情報管理士の年収

令和5年賃金構造基本統計調査によると、診療情報管理士（その他の一般事務従事者）の平均年収は478万2,900円（2023年、10人以上の事業所）で、2020年から2022年までの3年間の調査結果では430万円〜440万円程度を推移していました。事業所の規模別に見ると従業員が多いほど高くなる傾向があり、1,000人以上の事業所で平均年収が543万7,500円ともっとも高く、5〜9人の事業所で344万4,200円ともっとも低くなっています。

勤務先の規模別の年収

診療情報管理士（その他の一般事務従事者）の平均年収を勤務先の規模別に比較すると、従業員が1,000人以上の大規模事業所で472万8,400円、次いで100〜999人の事業所で433万4,100円となっています。

年齢別の年収

診療情報管理士（その他の一般事務従事者）の年齢別収入を見ると、キャリアスタートの時期にあたる20〜24歳の年代では288万8,900円、30代には400万円台に乗り、50代で500万円を超える傾向にあります。最も高い年収を記録するのは55〜59歳の年代で543万400円です。60歳以降は就業形態の変化もあり、平均年収はやや下がる傾向にあります。

平均年収の推移

賃金構造基本統計調査による診療情報管理士（その他の一般事務従事者）の平均年収は、2020年から2022年まではおおよそ430万〜440万円で推移していましたが、2023年には478万2,900円と大きく上昇しています。医療業界でも、医療保険制度の改訂や業務のICT化が進む中、待遇改善の傾向がみられます。

診療情報管理士の月給

診療情報管理士（その他の一般事務従事者）の月給は、平均32万2,700円です。 この中には時間外勤務などの諸手当が2万500円含まれており、ここから所得税や社会保険料などを引いた額が月給として支給されます。 当調査の対象者の平均年齢は43.5歳、平均勤続年数が11.6年です。

賞与・ボーナス

診療情報管理士（その他の一般事務従事者）の賞与は、従業員が10人以上いる事業所の平均で年間91万500円です。事業所の規模が小さい順に、従業員数が10〜99人の事業所で56万2,300円、100〜999人で79万6,500円、1,000人以上の従業員がいる事業所では86万4,400円となり、従業員数が多い事業所ほど高くなる傾向にあります。

時給

短時間で働く診療情報管理士（その他の一般事務従事者）の時給平均は1,415円です。事業所の規模別では、1,000人以上の事業所で1,483円ともっとも高く、100〜999人の事業所で1,314円ともっとも低くなっています。

公務員の給与

診療情報管理士の公務員としての職場は、国や地方自治体の保健福祉の関連部門に所属し、医療情報の収集・分析・管理、医療保険の運用・管理、情報システムの開発・運用・管理などを担当することがあります。また、国や自治体が主催する研修会やセミナーの講師として、医療従事者に対する情報管理や医療保険の運用などの知識・技能の向上に貢献することもあります。

給与水準は地方公務員給与実態調査における一般行政職を参考にすると、基本給にあたる給料月額が32万9,248円、その他の手当を合算すると35万7,157円となります。職場の規模や専門性、責任の大きさによってその価格は変動します。

手当・福利厚生

診療情報管理士には、従業員およびその家族の生活を支援するために各種の福利厚生が提供されます。「法定福利」と呼ばれる健康保険や厚生年金、雇用保険、労災保険、介護保険など、「法定外福利」と呼ばれる住宅手当や通勤手当、有給休暇、資格取得支援、出産・育児休暇、院内保育所を含む託児所・保育所など、生活に不安を感じることなく仕事に専念できるよう、また従業員のモチベーション向上のために、さまざまな福利厚生を利用できます。また、診療情報管理士が専門性を高めるための研修制度や、資格取得に必要な費用や時間を支援する制度がある企業、団体もあります。