理学療法士の平均給与・年収とは?また高収入を得るためのキャリアをご紹介 | 医療・介護の求人・転職・募集ならグッピー

理学療法士の平均給与・年収とは?また高収入を得るためのキャリアをご紹介
理学療法士の平均給与・年収とは?また高収入を得るためのキャリアをご紹介

医療介護業界で活躍するさまざまな専門職のうち、注目されている職業のひとつに理学療法士があります。ただし、どれほど魅力的な仕事であっても、実際に就職を検討する際には、誰しも給与事情が気になるものです。専門職は比較的年収が高く安定しているイメージがありますが、実態はどのようなものなのでしょうか。ここでは、理学療法士の平均給与や年収、さらには、高収入を得るための方法について紹介します。

理学療法士として働いている人はどんな人が多い?

理学療法士は、運動療法や物理療法など専門的な治療方法を用いて、身体の障害に対する予防や治療のサポートを行う職業です。医学的に高い専門性が求められるリハビリテーションの専門職であることから国家資格となっていて、希望すれば誰でもすぐに就業できる仕事ではありません。一般的には、先に作業療法士の資格を取得してから指定の養成校で2年以上学ぶか、最初から養成校に入り3年以上学んだ後、国家資格試験に合格する必要があります。

ただし、理学療法士の国家資格の合格率は8割ほどと比較的高く、特に新卒者の合格者は多い傾向です。資格を取得すれば若くてもすぐに現場で活躍できる仕事であることからも、理学療法士として働く人は若い世代が多くなっています。また、リハビリテーションのサポートを行う際には、バランスを崩して倒れないように患者さんの身体を支えなければならない場面もあるため、仕事をするうえで相応の体力は必須です。患者さんが安心して予防や治療に専念できるようにするためにも、体力が衰えやすい高齢の理学療法士に比べて、若い世代は現場での活躍に対する期待が高まります。

全国にいる約11万人の理学療法士が加入する公益社団法人日本理学療法士協会の会員の年齢分布状況を見ても、20代は最も会員数が多い世代です。続けて、年齢が高くなるほど会員数は減少していき、30代、40代と人数は減っています。さらに細かく見ると、会員数で最も多いのが26~30歳で、最も少ないのが76歳以上です。

また、理学療法士は、きちんと知識を持っていれば、性別問わずに活躍できる仕事です。かつては、男性の理学療法士がほとんどを占める時代もありました。国家資格試験が開始されたばかりのころは男性の合格率が全体の約90%で、女性の数が圧倒的に少ないときもあったのです。しかし、社会的に女性が広く活躍する時代へと変わり、理学療法士も女性の就業者数が増えています。近年では、男女によって働く人の数に大きな違いはなく、2018年時点の統計によると男性と女性の比率はおよそ6:4となっています。

しかし、女性の場合、結婚や出産など人生の転換期において、仕事との関わり方を変えなればならない状況となるケースも少なくありません。特に、妊娠時には、体力を要する場面で理学療法士の仕事が負担となる場合もあります。そのため、30代になると就業率は減少傾向です。子育てなどが一段落したと考えられる40代後半から50代前半にかけて、就業率は再び上がっています。

他の医療系専門職との平均給与・年収を比較

医療業界には、さまざまな分野の職業があります。同じような現場で働く職業ですが、理学療法士とほかの職業では給与や年収に差があるのでしょうか。ここでは、主な医療系専門職と比べながら、理学療法士の給与の状況について紹介します。

理学療法士

働くエリアなどによっても異なりますが、男女に関わらず、理学療法士の年収は400万円前後で、月収にすると21~26万円(※1)ほどです。一般的には、年齢や勤続年数によって昇給が検討されます。年に1回の頻度で昇給するケースが多い傾向となっています。

作業療法士

患者さんのリハビリテーションに関わる仕事である作業療法士は、理学療法士に最も近い職業といえるでしょう。どちらも、国家試験の合格者のみが就ける仕事であり、国家資格を取得するための方法もほぼ同じです。異なる点は、仕事内容にあります。作業療法士は食事や入浴、運動など日常の応用的動作を行えるようにするために作業療法によって医学的サポートを行うのが役割です。一方、理学療法士は、立ったり座ったりなど日常の基本的動作を行うためのリハビリテーションを行います。しかし、職場のなかで、患者の状況に応じてリハビリテーションを行うという同じ役割を担う理学療法士と作業療法士の間に給与の差はほとんどありません。多くの場合、昇給制度も同じような仕組みです。

看護師

看護師の給与は勤務先によっても大きく変わります。総合病院など規模の大きな職場で働いている場合、個人病院のような規模の小さいところと比べて給与は高い傾向となっています。また、出勤する日や時間帯によっても収入額に差が生じます。看護師の場合、夜勤や休日出勤を必要とする職場も多く、通常外の出勤をすれば、別途、手当てが支給されるからです。ときには出勤時間が不安定となり、患者さんの命に関わる業務も多く、体力も必要で、心身ともにハードであることから、理学療法士などと比べると高めの給与です。

放射線技師

医療施設などで放射線を使って検査や治療を行うのが放射線技師の仕事です。働くためには診療放射線技師国家試験に合格することが条件で、国家資格を取得することを必要される職業であることは理学療法士と変わりありません。しかし、平均給与は理学療法士よりも高い傾向にあります。就業先によっても異なりますが、全給与所得者のなかでも放射線技師の年収は平均以上といえるでしょう。夜勤に対応できる人に関しては、多く夜勤手当が上乗せされているケースもあります。

薬剤師

薬の調剤や販売、服薬指導を主な仕事とする薬剤師の年収は、医療系専門職のなかでは比較的高い傾向です。男女の間に差はほとんどありません。しかし、職場や地域による年収差が比較的大きい点は特徴的です。製薬会社などに勤務すると年収は高く、病院や調剤薬局の一般職として働くと同じ薬剤師でも低い傾向にあります。また、地域別の平均年収を比べた場合、一般的な職業だと、地方より都市部が高くなるケースがほとんどですが、薬剤師は地方のほうが高い傾向があります。地方で薬剤師不足が起きていることが原因として挙げられるでしょう。

歯科衛生士

歯科衛生士も国家資格の取得が求められる仕事ですが、合格率は95パーセント前後と非常に高く、きちんと勉強すれば取得は難しくありません。歯科医院などに勤務し、歯科医師のサポートを行うことが仕事で、医療系の専門職のなかで比較的年収が低い職業となります。賞与については、勤務する医院の給与待遇により支給の有無が異なっています。また、医院の規模によっても給与は変わり、規模の大きい医院で働いている人の場合は平均年収が高くなる傾向があります。

理学療法士の仕事は高収入でも、特に低収入でもない

ここまでに紹介したとおり、ほかの医療系専門職と比べると、理学療法士の給与はとりたてて高いわけではありません。しかし、特に安いわけでもなく、長期的に勤務すれば、ほとんどの場合、昇給制度もあります。そもそも、理学療法士の平均年収が特に高くないのには、働いている人の年齢の影響も受けているのです。給与は経験とともに上がっていくことが一般的ななか、理学療法士として働いている人は若い世代が多くなっています。まだそれほど昇給していない若い世代の年収が平均値を下げているという実態もあるのです。

今後の理学療法士の需要

国家資格である理学療法士は注目度の高い職業で、資格を取得し活躍している人の数は年々増えている状況です。資格取得者が増えれば、通常なら飽和状態となり、需要は下がりやすくなります。しかし、日本は今後ますます高齢化が進むことが予想されています。病院や診療所といった医療施設が主だった理学療法士の活躍の場は、今後はさらに広がりを見せていくことでしょう。高齢者の数の増加とともに、高齢者向けの介護施設などでも需要は増えていくからです。要介護認定を受けた高齢者が自宅で生活できるようにリハビリを行う介護老人保健施設などでは、特に、専門職の人員を十分に配置することが求められています。

また、日本では高齢化とともに少子化も進んでいて、労働力人口が需要に追い付かず、医療介護業界でも人手不足が課題です。入所を希望する高齢者が次々と出ているにもかかわらず、多くの高齢者が入所待ちをしています。人材不足などを原因として施設数が十分に用意できていないので、すべての人を施設で受け入れることは難しい状態です。施設への入居が難しければ、必然的に在宅医療の必要性が高まります。医療的措置は不要であっても、加齢とともに身体的障害が発症すれば、自宅で継続的にリハビリを行わなければならないケースも出ることでしょう。そのような際には、理学療法士の存在は重要です。訪問リハビリステーションを行う事業所でも理学療法士の人材は求められています。そもそもの主な活躍の場だった医療機関に、増加する高齢者需要が加われば、今後、さらに理学療法士の存在価値は高まっていくことでしょう。

給与・年収をアップさせる、または高収入を得るには?

理学療法士として働くなかで給与アップを目指すなら、計画的にキャリアを高めていくことが大切です。高齢化に伴う需要の高まりで、理学療法士は、今後より一層幅広いシーンでの活躍が求められるようになります。基本的な知識を得て、ある程度の経験を積んだら、自分が希望する働き方を見直し、それに合った道へと方向転換することも、ときには大切です。ただし、経験の積み方には注意が必要となります。

需要の拡大による人手不足で、未経験者でも積極的に採用している施設もあるため、現在の仕事に疑問を感じたら気軽に転職をしてしまう人も少なくありません。しかし、理学療法士に限らず、転職を繰り返す人は、就職であまり良い印象を与えないものです。短期間しか働いていないうちに職場を変えてしまう人の採用は、人手不足を補うことが目的であり、将来的に高い期待を持たれていないケースもあります。当然、その後の活躍によっては給与が上がる可能性もありますが、一般的には、補充要因に対する給与加算は、経験値に応じて判断されると、あまり期待はできません。同じ転職でも、同じ職場で最低1年以上継続的に働いた後のほうが、高い評価を得られやすくなります。

また、同じ職場で経験を積んで管理職を目指すのも、給料アップの方法です。管理職になるタイミングは40代が多いため、それまでに、現場での経験を積み上げ、キャリアを磨いておきましょう。自分がどのような場で活躍したいかを想定し、必要なほかの資格を取得しておくのも、自分の価値を上げる強みとなります。さらに、理学療法士の専門性を高めるために認定理学療法士や専門理学療法士の資格を取得するのも手段のひとつです。また、重症患者へも対応できる呼吸療法の専門家として呼吸療法士の資格を取るのも自身の強みを増やすのに有効です。

まとめ

理学療法士の平均給与・年収とは?また高収入を得るためのキャリアをご紹介

理学療法士の平均年収は特に高いわけではありません。しかし、若い世代でも働ける職場は多く、今後はより一層幅広い場所で活躍が求められることが予想されます。将来への可能性が広がる理学療法士として給与アップを目指すなら、まずは、自分の目標を明確化することが必要です。そして、キャリアアップをする場合でも転職する場合でも、求められる能力を自分の強みとできるような経験を積んでキャリアを磨いていきましょう。

  • ※1 グッピー調べ(2019年12月現在)