理学療法士になるには?資格や仕事内容を解説! | 医療・介護の求人・転職・募集ならグッピー

理学療法士になるには?資格や仕事内容を解説!
理学療法士になるには?資格や仕事内容を解説!

理学療法士という仕事をご存じでしょうか。生かせる知識などについて、介護・福祉関連の仕事と共通する部分が多いのが特徴です。介護・福祉関連の仕事から理学療法士にキャリアチェンジをする人もおり、転職における有効な選択肢になる可能性があります。そんな理学療法士について仕事や必要な資格などについて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

そもそも理学療法とは?

理学療法士とは、理学療法を実施するリハビリ専門職です。理学療法とは「寝返る」「起き上がる」「立ち上がる」「歩く」などといった日常生活における基本動作能力が低下した人に対して、能力の回復を図る治療を指します。詳細は「理学療法士及び作業療法士法」においても「身体に障がいのある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行わせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えること」と記載されています。

対象となる疾患は中枢神経疾患、整形外科疾患、呼吸器疾患、心疾患、内科的疾患・体力低下の5種類です。中枢神経疾患は脳卒中や脊髄損傷、脳の外傷などを指します。整形外科疾患は手足や脊椎の骨折、腰痛、腰椎椎間板ヘルニアなどが該当します。呼吸器疾患は慢性閉塞性肺疾患、肺炎、喘息などです。心疾患は心筋梗塞、狭心症などが該当します。内科的疾患は糖尿病や術後体力低下などです。

近年では運動機能の低下が将来的に予想される高齢者の予防対策、スポーツ分野における能力の向上、太り過ぎなどといったメタボリックシンドロームの予防などにも理学療法が施される例も出ています。また、治療の実施だけでなく、福祉用具の適用相談、住宅の改修に伴う相談を受けてアドバイスを実施するニーズも増えてきました。

理学療法士の仕事内容

理学療法士の仕事は大きく分けて4つに分かれます。まず、健康管理、身体機能保持・増進を目的とした仕事です。日本では年々寿命が長くなっており、80歳を過ぎた人の数も多くなっています。高齢の人、これから高齢と呼ばれる年代に差し掛かる人、健康の維持や身体機能の保持などに大きな興味を持っている人に、各人に合う身体運動をアドバイスするのが理学療法士の仕事です。

次に、家で寝たきりになっている人、閉じこもりがちの人に向けた支援です。寝たきりになるとどうしても体力が落ちるもので、徐々に日常生活でも支障をきたすようになってしまいます。これまでは寝たきりになっていたけれど、ちゃんと起き上がってテーブルの前に座ってご飯を食べるなど、生活にメリハリをつけるだけで体力の低下などを防ぐことが可能です。日常生活の支援を通じて生活のリズムをつくるための支援をするのも大切な仕事になります。

理学療法士の仕事内容

3つ目は、障害が持っていて在宅生活を始める人に向けた仕事です。事故などで何らかの障害を持って病院で治療をして退院をしたあと、在宅生活について戸惑いを持つ人が多くいます。環境の違いに適応し、日常生活を送るための支援を送れるよう支援することがメインです。4つ目が、障害のある子どもたちに向けた支援です。成長するとともに環境が変わり、心の変化が起こる子どもたちに対し、すこやかな成長を促進できるようサポートの方法を考えるのが主な仕事になります。

理学療法士は仕事の内容に応じて活動する場所が変わります。介護保険にまつわるサービスを提供する人は、通所リハビリテーションや訪問リハビリテーションがメインの活動拠点がメインです。医療サービスに従事する人は、病院や診療所になります。保険サービスの提供に携わる人は健康教育や介護予防を実施する場所が主な拠点です。行政サービスに関与する人は市や区役所、特別支援学級などを活動の拠点にする場合が多くなります。福祉サービスは障害福祉センターや障害児通所・入園施設が主流です。トータルヘルスプラン事業に携わる人はスポーツ施設などが活動の拠点になります。

理学療法士の資格取得ルート

理学療法士は国家資格になります。理学療法士の資格を取得するための国家試験は毎年2月に実施され、文部科学大臣が指定する養成校で一定のカリキュラムを受講して卒業する、または卒業見込みであることが受験資格になります。では、理学療法士の資格を取得するためのルートはどのようなものがあるのでしょうか。大別すると2つに分かれます。まずは、高等学校を卒業したあとに4年制の大学に進学し、理学療法士国家試験を受けて資格を取得する、という流れです。

理学療法士の資格取得ルート

もうひとつは、4年制の大学ではなく、短大や専門学校に進学して3年〜4年勉強し、理学療法士の国家試験を受けるルートになります。理学療法士の受験資格を得られる養成校は2019年9月現在で273校あります。しかし、作業療法士の有資格者は一部カリキュラムの受講を免除されるので、一般的なルートで理学療法士を目指す人よりも受験までの負担が軽くなる特徴があります。

では、資格を取得するための国家試験はどのようなものでしょうか。理学療法士及び作業療法士法を見ると、筆記試験、口述試験と実現試験の2種類に分かれています。まず、筆記試験ですが、こちらも2つに分かれます。解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、理学療法という一般問題です。

もうひとつは、運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、理学療法にまつわる実地問題になります。視力が良いほうの眼について矯正視力が0.03以下であるなど、重度の視力障害者は実地試験が免除されるのが特徴です。その代わりに受験するのが口述試験および実技試験になります。筆記試験の実地問題に代わって運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、理学療法にまつわる試験が主な内容です。

理学療法士国家試験の合格率・難易度

理学療法士の国家試験ですが、2019年2月に実施されたときの合格率は85.8%でした。新卒者という条件を加えると合格率は92.8%になっています。一般問題が1問1点で155点満点、実地試験が1問3点で117点満点になっており、合格の基準は272点の総得点のうち164点以上、実地試験で117点中41点以上を取ることです。合格率が80%以上であることが証明するとおり、しっかり勉強して臨めば合格できる試験であることがわかります。過去の合格率についての推移を見ても、2018年は81.4%、2017年は90.3%と高い水準を維持しています。2005年以降の合格率を見ても、80%を割り込んだのは2011年と2016年だけです。

理学療法士の資格を取るには、大学・短大・専門学校へ

理学療法士の国家試験を受けるには、養成校における3年以上のカリキュラム受講が条件になります。養成校と認定されているのは4年制大学、3年制の短期大学、3年制・4年制の専門学校、視覚障害者を対象とした特別支援学校です。資格を取得して卒業後にすぐ就職するだけでなく、大学院の修士課程・博士課程に進学して専門知識を追求する人もいます。どのような理学療法士を目指すか、自身でキャリアプランを明確にしたうえで進路を選択すると良いでしょう。

では、養成校で学ぶことはどのようなものがあるでしょうか。大きく分けて4種類のカリキュラムがあります。一般教養科目、専門基礎科目、専門科目、臨床実習です。座学で知識を蓄え、スキルを磨く場合もあれば、複数人でグループを組んで課題に臨む実技もあります。各校によって詳しい内容が変わるので、学校研究をしっかり行ってください。

理学療法士国家試験の合格率・難易度

大学・専門学校の違い

理学療法士科がある専門学校と大学は、どのような違いがあるのでしょうか。まず実習内容ですが、専門学校は一般病院や介護老人施設、個人病院での実習がメインです。大学では、附属病院や関連施設での実習が主になります。ただ、座学の授業、臨床実習の内容、実施時間に大差はありません。学ぶ場所だけが変わる、という違いくらいです。

大学・専門学校の違い

就職は専門学校と大学で共通する点が多く、国家資格を保有したうえで、自分自身で就職先を探すケースが多いです。伝統校や実績のある学校に在籍していると就職に有利であることも共通する傾向になります。そのなかで違うポイントは、専門学校のほうが短期間で実務を習得できるので、大学よりも就職までの時間が短くなることです。理学療法士の主な就職先は、医療機関、老人ホームをはじめとした高齢者向けの施設、保健センターなど地域の施設、企業になります。

企業においては、出版社で医療書籍の執筆や編集を担当したり、医療機器メーカーにおいて福祉器具の販売や製造に携わったりするなど、携わる仕事のバリエーションもさまざまです。ただ、どこに就職するにも、面接では自身が理学療法士を目指す理由や実現したいこと、思いなどを明確に述べることが大切になります。学校の雰囲気は、専門学校は最新設備があるのが大きな特徴です。学生も年齢層が幅広く、20代と40代が同じ講義を受ける光景も珍しくありません。

大学は同世代が多く、キャンパスが広いこと、豊富な設備があることが特徴になります。また、経済や語学など、他の分野における講義もたくさんあるので、理学療法士の分野に限らず幅広い学びを得たい人には大学が適しているでしょう。加えて専門学校は在籍期間が大学よりも短い代わりに1日のカリキュラムが多く、勉強が中心の毎日を送ることになります。しかし大学は受講する授業を自分のスケジュールに合わせて組めるので、比較的ゆとりを持ちながら勉強を進めることが可能です。短時間で理学療法士の資格を取得して就職したい人は専門学校が、自由な時間を確保しながら勉強したい人には大学が向いています。

理学療法士の最終学歴は、専門学校卒が62%、大卒が28%です。給料は専門学校卒であろうと大学卒であろうと同じになります。受験料は専門学校が平均して1万〜3万円、大学が平均1万7,000円です。試験の方法も学科のみならず、グループ面接を採用するなど、さまざまな形で生徒の魅力を発見するケースが増えてきました。試験の詳細、学校の雰囲気などは各校で開催されるオープンキャンパスなどに参加して確かめることをおすすめします。