歯科助手になるには資格は必要ない?向いている人など解説 | 教えてグッピー
2025年6月13日更新

歯科助手になるには資格は必要ない?向いている人など解説

歯科助手になるには

歯科助手とは、歯科医院などで歯科医師の診療のサポートを担う職種です。受付や会計、医療器具の滅菌・消毒、片付けや患者の接遇などが主な業務となります。

歯科助手になるために必須の資格はなく、未経験で就業できる機会が多くあります。

しかし資格が不要とはいえ、はじめての現場で一から専門的な業務や医療用語を習得するのは、大きな負担になることもあります。そこで民間資格の勉強を通じて、事前に歯科助手としての基礎知識を身につける人もいます。

この記事では、歯科助手になることを考えたときに知っておきたいポイントをまとめました。

歯科助手に必要な資格・試験

歯科助手に必須な資格はなく、無資格でも歯科助手として働くことはできます。しかしながら、知識の向上を目的とした歯科助手に関連した民間資格はいくつかあります。民間資格を取得することで、業務に必要となる知識やスキルを備えていることを示すことができますし、キャリア形成における重要なステップになるでしょう。

代表的な民間資格として、日本歯科医師会が実施している「歯科助手資格認定制度」があります。歯科助手資格には3つの種別(甲種、乙種第一、乙種第二)があり、難度が低い乙種第二から順番に取得していく必要があります。その他にも歯科助手技能認定や歯科助手専門員など、歯科助手に関連した民間資格はいくつかあります。

歯科助手の学校・専門学校

歯科助手関連スキルを学ぶにはどのような学校があるのでしょうか。歯科助手スキルを専攻する大学・短大はほとんどなく、大半は1年制の専門学校です。学費は入学金を含め100〜120万円が相場となっています。

歯科助手の求人において学歴として求められる条件も高くはなく、高校の卒業資格があれば未経験であっても歯科助手の募集に応募可能です。しかしながら学校で歯科助手に関する教育を受けておくことは非常に有意義です。歯科医療は多様な医療機器、疾患、治療法がある専門性が高い職業領域です。治療の流れや医療器具の名称や用途を知っておくことは仕事をこなすうえで大きな強みになるでしょう。

歯科助手の就職先

歯科助手の就職先として最も多いのは歯科医院です。それ以外にも口腔外科のある病院、歯科関連企業、美容専門の審美歯科などで働くことが多いようです。歯科助手の仕事は歯科医師の仕事をサポートすることですから、歯科医師が臨床業務をやっているところならどこでも歯科助手が必要になります。

歯科助手の仕事内容

歯科助手の業務は多岐に渡ります。医療器具の滅菌・消毒、片付け、受付・会計業務など、サポート業務が中心です。歯科医師が診療に集中するためのサポートが中心で、医療業務以外はすべてが業務範囲ともいえます。

歯科助手と歯科衛生士の違い

歯科医師の補助をする仕事として歯科衛生士という資格があります。歯科助手とはどう違うのでしょうか。資格と業務領域の違いで比べてみましょう。

歯科助手に国家資格はありませんが、歯科衛生士になるには国家資格が必須で、資格取得には専門の養成所で3年以上学ぶ必要があります。また業務領域も異なります。歯科衛生士は医療従事者として歯科医師の指示のもと、歯科診療補助や予防処置、保健指導などの医療業務ができます。一方、歯科助手の業務は、器具の準備や片付け、滅菌処理、雑務全般といった診療のサポートが中心で、医療行為は一切できません。

歯科助手歯科衛生士
国家資格なしあり
医療行為できないできる
学校・養成所なしあり
仕事内容歯科医療業務以外の業務
(受付・事務・片付け・掃除など)
歯科医療業務
給与(年収)約320万円約405万円

歯科助手の月給・年収・賞与(ボーナス)

歯科助手の給料について公式な職種別統計はありませんが、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」における「その他の保健医療サービス職業従事者」の中には、歯科助手の給与実態が一部反映されていると考えられます。この調査によると、歯科助手の平均年収は322万9,200円、月給は23万9,100円で、平均賞与は36万円となっています。

また、20〜24歳で就業経験0年の歯科助手の初任給は19万9,900円が平均で、パートや短時間勤務の場合の平均時給は1,281円です。求人情報サイトなどを参考にすると、地域や勤務条件によっては270万〜380万円程度の年収幅や、時給1,000〜1,500円の求人も多く見られます。

歯科助手の給料相場
年収322万9,200円
月給23万9,100円
賞与・ボーナス36万円
初任給19万9,900円
(20〜24歳で就業経験0年の歯科助手の平均月給)
時給1,281円

(令和6年賃金構造基本統計調査)

歯科助手の適性・向いている人

歯科助手は患者への丁寧で誠実な接遇が求められる仕事です。受付や歯科医院の顔として、患者に安心感を与えられるような人柄や態度は重宝されるでしょう。医療サービスを提供する歯科医院も一種の接客業と考えることができます。患者が「安心できる」「また来たい」と満足感を得られるような接遇が求められるのです。

コミュニケーション能力

歯科助手にはコミュニケーション能力が求められます。受付や会計業務も歯科助手の業務ですから、患者への言葉遣い、接遇態度など、しっかりとした対応ができる人が向いているでしょう。誠実な人柄や明るい性格は、患者への接遇だけでなく同じ歯科医院で働くスタッフとの関係構築においても好材料になるはずです。

自己管理能力

多くの歯科助手が働くことになる歯科施設は、いうまでもなく日常的に患者が来院します。自分の健康に気を使える人や、衛生管理がしっかりできるきれい好きな人は向いているかもしれません。また歯科医院はスタッフ数もそれほど多くないところがほとんどですから、いつも健康で病欠が少ないことはスタッフからも大いに歓迎されるはずです。

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