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2023年11月29日更新

歯科衛生士の将来性

歯科衛生士は将来性があり、魅力ややりがいの多い仕事です。予防歯科が重視される昨今の歯科診療において、国家資格が必要な歯科衛生士は専門技術を持つ不可欠な存在といえます。資格は一度取得すると一生有効です。就職先は歯科医院だけでなく、病院や介護福祉士施設、行政、企業など幅広くあり、今後も需要は高まると予想されています。求人倍率も高く、就職や転職もしやすいです。

将来性だけでなく、ニーズの高い医療職として収入も安定しています。過去16年間は年収350万円前後で推移しており、景気に大きく影響されることもありません。また、患者担当制の歯科医院が増えており、歯科衛生士としての責任とやりがいもあります。そのほか、プライベートが充実でき、ライフスタイルの変化に対応しやすいメリットもあります。

歯科衛生士の仕事の魅力

日本歯科衛生士会「第9回歯科衛生士の勤務実態調査報告書」より

歯科衛生士の将来性が高い理由

歯科衛生士は高い専門性をもって将来にわたって長く活躍できる仕事です。一生涯有効な国家資格を活かして、歯科医院や病院、介護福祉施設、保健所など幅広い職場で活躍でき、将来性もあります。

また、口腔ケアによって患者さんや社会に貢献ができることや、収入面で安定している点なども魅力です。求人倍率をみても20倍を超えるほどの売り手市場で、転職や職場復帰も難しくありません。

一生役立つ国家資格

歯科衛生士として働くためには国家資格が必要です。「歯科衛生士法」によって、資格や仕事内容が規定されています。国民の健康的な生活に不可欠な職業であり、高い専門性が求められることを意味しています。

歯科衛生士国家資格の取得には、専門の教育過程で3年以上学ぶことや国家試験に合格するなどのハードルはありますが、一度取得すると一生有効です。

高い求人倍率

歯科衛生士は、求職者より雇用したい歯科医院や施設の数が圧倒的に多い「売り手市場」です。全国の歯科衛生士養成校に送られてくる求人案件の数を、就職した学生数で割ると求人倍率が20倍以上になる調査結果もあります。複数の養成校に求人を出している場合もあり、もう少し低い可能性もありますが、高い倍率であることには変わりありません。

卒業、就職、求人状況および入学定員、志願者、入学者数について

令4年度令和5年度
卒業者数就職者数求人件数求人人数入学定員志願者数入学者数
7,1626,37188,740148,2899,81110,1978,317

一般社団法人 全国歯科衛生士教育協議会資料より

就職者に対する求人件数倍率13.6
就職者に対する求人人数倍率23.3
志願者倍率=志願者数/入学定員1.04
定員充足率=入学者数/入学定員×10084.8%
志願者数が定員に満たない学校52.2%
入学者が定員に満たない学校68.0%

一般社団法人 全国歯科衛生士教育協議会資料より

幅広い就職先

歯科衛生士の就職先は9割以上が歯科医院です。全国に68,500軒ほどあり、求人の募集も多いため、自分の希望に合った医院を選びやすいといえます。それ以外にも病院や行政機関でもある市町村の保健センター、介護福祉施設、企業など、就職先はさまざまあります。昨今では、高齢化により訪問診療も増えており、今後もニーズは高まると予想されています。

職場・就業場所

魅力・やりがい

歯科衛生士の魅力は、国家資格であることをはじめ、専門性が高いこと、口腔ケアによって人や社会に貢献できることなど多くあります。自分の仕事によって、患者さんの状態がよくなるなど、目に見えて効果がわかる場面もあり、やりがいを感じることも多いです。

「歯科衛生士勤務実態調査」(令和2年)では、「歯科衛生士の仕事が好きですか」の問いに対し、「非常にそう思う」と「まあそう思う」と答えた人は、常勤も非常勤も8割を超えています。とくに、非常勤では88.4%と約9割を誇ります。

歯科衛生士が好きですか

また、「仕事にやりがいを感じていますか」の問いでも、「非常にそう思う」と「まあそう思う」と答えた人は、常勤82.1%、非常勤87.8%で、非常に高いことがわかります。

現在の仕事にやりがいを感じていますか

日本歯科衛生士会「第9回歯科衛生士の勤務実態調査報告書」より

高い専門性

専門教育を3年以上受けて国家試験に合格するというハードルがあることが、歯科衛生士に高い専門性が必要な証拠でもあります。

歯科医院では、歯科衛生士が専属で一人の患者を受けもつ担当性を採用するところも増えています。また、歯科衛生士専用のユニットを取り入れて、より効率よく働ける医院も増加傾向にあります。

人や社会に貢献

歯科衛生士の大きな魅力の一つが、口腔のケアや予防を通して人や社会に貢献できる点です。口や歯の機能を維持することは、心身の健康に直結し、元気な状態で長生きする力につながると考えられています。

国はそうした背景を踏まえて、高齢者の予防歯科や口腔機能の向上に力を注いでおり、歯科衛生士の活躍は今後ますます増えていくと予想されています。

転職・就職に困らない

歯科衛生士は売り手市場であることから、自分に合った医院や職場を選びやすい職種で将来性もあります。就職や転職、職場復帰もしやすく、待遇面の向上やスキルアップも目指せます。

実際に、歯科衛生士の転職率は76.4%で約8割が転職を経験しています。転職回数も「4回以上」が19.6%で、「1回」(21.4%)の次に多くなっており、転職回数の多さがわかります。

歯科衛生士の転職回数

日本歯科衛生士会「第9回歯科衛生士の勤務実態調査報告書」より

安定した収入

歯科衛生士は収入が安定しているところも魅力です。年収は過去16年で平均約350万円前後で推移しています。景気によって左右されることが少なく、安心して働きやすいです。また、パートやアルバイトの時給も1,500円~2,000円が相場で、一般的なパートより高いと言えます。

歯科衛生士の年収推移

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より

プライベートが充実

歯科医院の多くが予約制のため、突発的な残業や休日出勤が少ない傾向にあり、公私をわけた生活を送ることができます。また、週休3日や時短勤務ができる医院もあり、ライフスタイルに合わせた働き方がしやすいです。そのほか、プライベートを重視する方にも、GWや年末年始など長期休みが取りやすいのも特徴です。

キャリア構築・キャリアアップ

⻭科衛生士として経験を積むことで、いろいろなキャリアアップが可能です。複数の歯科衛生士を抱える歯科医院では、チームリーダーやマネージャーへのキャリアアップが考えられます。そのほか、介護現場でケアマネジャーの資格を取得したり、養成学校の教師として後進の育成に活かす道もあります。

また、特定の専門分野で高度な業務実践の知識・技能を修得し、歯科衛生士会が認める「認定歯科衛生士」になることもできます。認定歯科衛生士を取得するには、その専門分野の経験を積む必要があるので、自分が目指す専門分野に従事できる歯科医院に転職する人もいます。

主な認定歯科衛生士の資格

主な認定歯科衛生士

認定分野A認定分野B
歯科衛生士会の生涯研修制度における研修履歴に基づいて、受講者基準を満たすことで認定研修の受講資格者になる。認定研修が終了後に、認定歯科衛生士審査会を経て認定。歯科医療の特定の専門分野において、高度な知識・技術を必要とする分野について、関連する専門学校等との連携によって認定。審査機関が審査・推薦した歯科衛生士を、歯科衛生士会が認定する。
分野分野審査機関
生活習慣病予防
(特定保健指導-食生活改善指導担当者研修)
障害者歯科一般社団法人
日本障害者歯科学会
摂食・嚥下リハビリテーション老年歯科一般社団法人
日本老年歯科医学会
在宅療養指導・口腔機能管理地域歯科保健一般社団法人
日本口腔衛生学会
糖尿病予防指導口腔保健管理
医科歯科連携・口腔機能管理う蝕予防管理特定非営利活動法人
日本歯科保存学会
歯科医療安全管理
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