歯科技工士の年収は？規模別、年齢別、初任給やボーナスなど給料を調査

歯科技工士の平均給料は、年収が429万9,000円、月給は各種手当て込みで31万1,800円、賞与・ボーナスは45万3,000円です。また、初任給は18万6,500～20万7,500円で、時給は1,567円となっています。歯科技工士は技工所や診療所に勤務することがほとんどです。

全国の歯科技工所のうち、1人技工所は76.7％で、独立開業して自分で運営するケースが多い職業といえます。

歯科技工士の初任給

歯科技工士の初任給は、月給18万6,500～20万7,500円です。これは公益社団法人日本歯科技工士会の賃金モデルであり、実態はもう少し低くなる場合も少なくありません。また、4年制の大学卒の初任給が一番高く、唯一20万円を超えています。

ほかの医療職に比べると、やや低めの印象ですが、年齢を重ねるごとに昇給があるほか、技術力を高めることでも金額が上がっていく傾向です。

歯科技工士の年収

歯科技工士の平均年収は429万9,000円（2022年調査、10人以上の事業所）です。過去10年は400万円前後で安定しています。調査回答者の平均年齢は42歳です。歯科技工士はキャリアを重ねた後に、独立するケースも多く、年収は個人によって大きく異なります。

歯科技工所の76.7％が1人で運営する小規模の事業所ですが、調査が難しいため、全体の年収実態を把握しづらいのが現状です。

規模別

歯科技工士の平均年収を規模別にみると、「5~9人」が438万8,500円、「10〜99人」で432万800円、「100〜999人」で411万5,700円、「1000人以上」で445万6,900円です。平均的に年収が400万円を超えています。

年齢別

歯科技工士の年齢別の収入は、「20〜24歳」で297万5,800円、「25〜29歳」で331万1,000円です。技術と経験を重ねた30代では、「30〜34歳」で378万1,500円、35歳以降で400万以上となり、60歳代まで上昇し続けます。

平均年収の推移

歯科技工士の平均年収の推移は、過去20年で300万円台半ばから400万円台半ばとなっています。最高が2006年の464万3,600円で、最低が2008年の347万2,200円です。ここ数年は、400万円前後で大きな変化はなく、安定しています。

歯科技工士の月給

歯科技工士の平均月給は28万8,300円で、調査対象者の平均勤続年数は13年です。内訳として時間外勤務などの諸手当が6,500円含まれており、所得税や社会保険料などが引かれた額が月給として支給されます。

賞与・ボーナス

歯科技工士の平均賞与は、従業者が10人以上の事業所で35万4,300円です。賞与額は技工所や歯科医院・病院の規模や経営状況に左右されます。歯科技工士が勤める一般的な職場規模は10〜99人程度で34万8,800円。顕著に高いのが5〜9人で60万0,100円です。

日本歯科技工士会の調査によると、全体では「支給された」と回答した人が60.4％、「支給されなかった」が34.5％（無回答5.1％）となっています。支給された人の平均金額は61.2万円ですが、支給された人の割合は年々減少しています。勤務先別で「支給された」と答えたのは、歯科技工所が48.7％、歯科医院（診療所）が71.1％となっています。

歯科技工士の時給

歯科技工士の時給の平均は1,567円です。

就労時間

技工所や歯科医院に勤務している歯科技工士の「1日の平均就労時間」は10.1時間です。「一週間の残業を含めた就労時間」は、勤務歯科技工士で58.2時間、自営歯科技工士はです。また、「1年間に休日出勤した日数」は0日が40.4％、「週休の形態」は完全週休2日制が30.1％で、それぞれの最多回答となっています。

手当・福利厚生

年金に加入している勤務歯科技工士は94.9％で、国民年金が26.5％、厚生年金が68.8％です。健康保険は加入率が87.9％で、国民健康保険が48.1％、協会けんぽ（全国健康保険協会）が25.0％です。労災保険は一人親方なども特別加入できるようになったこともあり、加入率は88.6％と増加しています。