歯科衛生士になるには?資格や仕事内容を解説! | 医療・介護の求人・転職・募集ならグッピー

歯科衛生士になるには?資格や仕事内容を解説!
歯科衛生士になるには?資格や仕事内容を解説!

歯科医院で歯科医師とともに活躍する職業に歯科衛生士があります。ただ、同じように歯科医院で働くスタッフの中には歯科助手という職業もありますが、歯科衛生士とはどう違うのでしょうか。歯科衛生士は専門職であり、実際に歯科衛生士として仕事をするためには資格が必要です。そこで、この記事では歯科衛生士の詳しい仕事内容や資格取得の方法、歯科助手との違いなどについて詳しく説明します。

歯科衛生士の仕事内容

歯科医療の分野では虫歯や歯周病の治療などのように、単に悪いところを治療するだけではなくなってきています。つまり、虫歯や歯周病にならないための予防医療に目が向けられるようになってきているのです。実際に歯科衛生士法第1条では、歯科疾患の予防及び口腔衛生の向上を図るという目的が掲げられており、歯科衛生士の役割として歯科診療補助のほか、歯科予防処置と歯科保健指導という3つが挙げられています。最初に法整備が整った1948年の時点では、歯科予防処置のみが歯科衛生士の業務範囲でしたが、その後、1955年の法改正時に歯科診療補助、1989年の法改正時に歯科保健指導の業務が加わり、現在のような業務範囲になりました。

歯科診療補助

歯科診療補助は文字通り、歯科医師が診療を行う際にサポートする仕事です。実際に歯科医院で治療を受けたことがある人なら、歯科医師と歯科衛生士が連携して診療にあたっているのを目にしたことがある人も多いでしょう。つまり、歯科医師の指示のもとに治療の一端を担い、ひとつのチームとして1人の患者の治療を進めるのです。歯科衛生士は歯科医師のように歯を削ったり、切開や抜歯をしたり、麻酔注射を打ったりすることはできません。しかし、歯に被せものなどをする際に印象(歯型)をとるなど、ある程度行うのが許されている医療行為もあります。また、患者の中には歯科治療に不安や恐怖心を持つ人もいるため、治療をスムーズに受けられるように気配りをすることも求められています。

歯科予防処置

歯が20本残っていれば自分の歯で問題なく咀嚼することができ、食生活も満足できるといわれています。そこで、日本歯科医師会と厚生労働省は1989年から自分の歯を80歳まで20本残すという「8020運動」を推進してきました。実際、歯を失う原因の大部分を占めるのは虫歯と歯周病であるため、歯科医療の分野では虫歯や歯周病にならないように予防するという観点が重要になっています。そこで、歯科衛生士は専門職として歯科予防処置を担当しているのです。詳しい仕事内容としては、患者の口腔内の状態を確認し、必要に応じて器具を用いてプラークと呼ばれる歯垢や歯石の除去、クリーニングなどを行います。また、虫歯予防のためのフッ素塗布も歯科衛生士が行う業務です。

歯科保健指導

虫歯や歯周病にならないためには、歯科衛生士が定期的に歯石除去やクリーニング、フッ素塗布などの予防処置を行うだけでは不十分なこともあります。日頃から患者本人が歯のケアについて自覚を持ち、自ら実践することも大切です。そこで、歯科衛生士は正しい歯の磨き方や年齢に応じた歯や歯茎のケアの仕方について、指導や支援する役割も担っています。それも、歯科医院に来院する患者に対してだけにとどまりません。幼稚園や小学校などに出向いて子どもたちに歯磨きの方法を指導することもあります。また、高齢者の医療や介護の必要性が高まっている現代では、要介護者の摂食・嚥下訓練、訪問口腔ケアなども歯科衛生士の大切な役割になっています。

歯科衛生士と歯科助手の違い

歯科医院で働いている人の中には歯科助手という職種の人もいます。しかし、同じように歯科医師を中心としてチーム医療を行うメンバーでありながら、歯科衛生士と歯科助手には大きな違いがあります。

歯科衛生士は国家資格を持った専門職

歯科衛生士は歯科衛生士法にもとづいて与えられる国家資格です。そのため、歯科衛生士になるためには歯科衛生士を養成するための養成所に入学し、規定のカリキュラムを学んで卒業したうえで、国家試験に合格しなければなりません。養成所では3~4年の修業年限が定められ、体系的に歯科医療について学びます。そうして学び、資格を取得した歯科衛生士は、れっきとした医療従事者という立場で仕事をすることになります。患者の口腔内に触れるのは医療行為にあたるため、資格を持たない者は行うことができません。しかし、歯科衛生士は医療従事者としての資格を有し、歯科医師の指示のもと、歯科診療補助や歯科予防処置、歯科保健指導の業務を行う役割があるのです。

歯科助手には公的な資格がない

歯科助手が歯科衛生士と大きく異なる点のひとつは公的な資格がないことです。民間の団体や医師会などによる認定資格はあるものの、基本的にはなにも資格を持っていない人や未経験でも仕事に従事することができます。ただし、医療従事者ではないため、歯科衛生士のように器具を用いて歯石除去やクリーニングをしたり、フッ素塗布をしたりすることができないのです。また、患者の口腔内に触れて医療行為を行うことができないので、印象(歯形)を取る印象材を練ること自体はできますが、型を取ることはできません。しかし、歯科助手は医療行為を伴わない範囲での歯科医師の補助を行うため、歯科医療に関する知識はある程度必要です。治療に使用する器具の準備や片付け、洗浄、滅菌処理などを行うことも仕事内容に含まれます。

歯科助手はほかにも受付や予約管理など、医療行為以外で患者対応をします。カルテを作成したり、医療報酬計算や会計をしたりするのも歯科助手の仕事です。さらに、患者が気持ちよく訪れることができ、歯科医師や歯科衛生士が業務に専念できるように、歯科医院の清掃や片付けをして常に清潔な環境を保っておくことも大切な役目になります。また、治療の前後で患者とかかわることが多いため、治療に対する患者の不安を和らげられるような対応ができることも歯科助手には必要です。以上のように、歯科助手は医療行為を伴わない歯科医院でのアシスタント業務や雑務全般を担当する仕事だといえます。

歯科衛生士になるには?

歯科衛生士になるには?

大学や専門学校で学んで国家試験の受験資格を得る

歯科衛生士になるためには高校を卒業後、歯科衛生士を養成するためのカリキュラムがある大学や短大、専門学校に通って学ぶ必要があります。歯科衛生士は国家資格なので、もちろん試験に合格しなければ歯科衛生士になることはできません。ただ、国家資格を受験すること自体も要件を満たしている必要があり、独学で勉強したからといって受験できるわけでも、歯科衛生士になれるわけでもないのです。要件を満たすためには、文部科学大臣指定の4年制大学や3年生の短期大学、または都道府県知事指定の3年制歯科衛生士養成所(専門学校)などで学んで修了することが不可欠です。

国家試験を受験する

大学や専門学校で歯科衛生士として働くのに必要な知識や技術を学び、所定のカリキュラムをすべて修了すれば歯科衛生士国家試験の受験資格が得られます。歯科衛生士国家試験が実施されるのは年1回、毎年2月か3月の日曜日です。試験内容は歯と口腔の構造や機能についてはもちろん、歯や口腔を除く人体の構造と機能、疾病の成り立ちや回復過程の促進などに関するものがあります。また、歯科衛生士概論や臨床歯科医学のほか、歯科衛生士の役割として大切な歯科診療補助や歯科予防処置、歯科保健指導にまつわる業務についての知識も問われます。ほかにも、歯や口腔の健康と予防に関わる人間と社会の仕組みなどです。

歯科衛生士国家試験はマークシート方式で行われ、合格率は9割を超えています。大学や短大、専門学校では国家試験対策を行っているところも多く、学生時代の3~4年間にしっかり学び、受験対策をしていれば合格できる確率は高い試験だといえるでしょう。以前は歯科衛生士といえば女性であることがほとんどで、実際に資格としても女性の職業として定められました。しかし、法改正で男性も受験できるようになり、男性の歯科衛生士も少数ながら活躍しています。

国家試験の合格後

歯科衛生士の国家試験は合格しただけで自動的に免許証が発行されるわけではありません。もちろん、試験の合格自体は一生有効なものですが、免許証を交付してもらうためには申請しなければならないので注意が必要です。試験合格後の手続きとしては、指定登録機関である「一般財団法人歯科医療振興財団」に登録の申請をすることになります。歯科衛生士名簿に登録されたのち、免許証が交付されるという手順です。もし、国家試験に合格してから申請までに1年以上経過している場合は、登録申請する際に歯科衛生士業務に従事していない旨の「申述書」もあわせて提出しなければなりません。

なお、婚姻などで苗字が変わったり、本籍地が変更したりする場合は30日以内に名簿訂正の申請が必要です。一般のクリニックなどで働く場合は、免許証の交付を受ければ仕事をすることができますが、自治体が運営する病院や保健所などに就職する場合は、公務員試験に合格する必要もあります。

歯科衛生士にはどんな人が向いてるの?

歯科衛生士にはどんな人が向いてるの?

医療従事者としての責任感や根気強さを持っている人

歯科衛生士はれっきとした医療従事者で専門職です。歯や口腔内の健康に関して専門的に患者にかかわる仕事であるため、その責任や自覚をしっかり持って仕事をすることが大切になります。また、医療技術の進歩はめざましく、新たな知識を得ることや技術を身につけることにも意欲的であることが求められるでしょう。実際の仕事では患者の歯石除去や歯のクリーニング、フッ素塗布など細かい手作業が多く、根気強さも必要です。

人をサポートすることが上手な人やコミュニケーション能力の高い人

歯科衛生士の仕事のひとつには歯科診療補助もあります。歯科医師がスムーズに診療を行えるよう、患者の状態を見ながら先を読んでサポートするのも重要な役割です。また、歯科治療を受けに来院する人のなかには、不安を感じている人や治療を嫌がる子どもの患者などもいるでしょう。そのような患者の気持ちを理解し、寄り添うことができるような、コミュニケーション能力が高い人も向いています。歯科保健指導で子どもや高齢者とかかわる機会があることや、訪問診療が増えている現代では、ますますコミュニケーションに長けた歯科衛生士が求められる傾向にあります。