精神保健福祉士の国家試験【2026年】日程、難易度、過去の合格率 | 教えてグッピー
2025年4月1日更新

精神保健福祉士の国家試験【2026年】日程、難易度、過去の合格率

精神保健福祉士の国家試験

精神保健福祉士国家試験は、精神保健福祉士資格を取得するために必要な国家試験です。年1回、1月下旬から2月上旬にかけて実施されます。 2026年(令和8年)実施の第28回試験は、1月31日(土)および2月1日(日)に行われます。合格発表は3月3日(火)に予定されています。

2025年に実施された第27回精神保健福祉士国家試験では、6,642人が受験し4,694人が合格。合格率は70.7%でした。

精神保健福祉士国家試験(第28回・令和8年実施)

試験日2026年(令和8年)1月31日(土)・2月1日(日)
受験資格精神保健福祉士法第7条に規定する者(保健福祉系の4年制大学で指定科目を履修・卒業など)
受験料24,140円(精神保健福祉士のみ受験)
36,360円(社会福祉士と同時受験)
18,820円(共通科目免除による受験)
試験会場北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県(全国7か所)
合格発表2026年(令和8年)3月3日(火)午後
合格基準総得点の約60%以上を獲得し、すべての科目で得点すること
合格率おおむね60%前後

厚生労働省官報公告より

今回の 教えてグッピー精神保健福祉士 では、精神保健福祉士国家試験(2026年)の概要や、例年の合格率、難易度などについてみていきます。

精神保健福祉士の資格を取るには

精神保健福祉士になるには、精神保健福祉士国家試験に合格する必要があります。精神保健福祉士国家試験の受験資格を得るには、4年制の保健福祉系大学で指定科目を履修・卒業するなど、大きくわけて4つのルートがあります。

受験資格

精神保健福祉士の受験資格を得るには、4つのルートがあります。また、過去に受験票が交付され、受験資格が確定している場合も、受験資格があります。保健福祉系の大学・短大などで、指定科目を履修・卒業するルートが一般的で、自分に合ったルートが選択できます。

保健福祉系大学等ルート(4年制大学等)

4年制の保健福祉系大学・大学院・4年制の専門学校などで指定科目を履修・卒業した時点で受験資格を得られます。

保健福祉系短大学等ルート(福祉系短大等+相談援助実務)

3年制の保健福祉短期大学などで指定科目を履修・卒業した場合は、3年制であれば1年間、2年制であれば2年間、相談援助実務経験を積めば、受験資格を得られます。

短期養成施設等ルート

福祉系大学で基礎科目のみ履修・卒業した場合は、短期養成施設などで6ヶ月以上学べば受験資格を得られます。また、福祉系短大等で基礎科目のみを履修・卒業した人が受験資格を得るには、3年制であれば1年間、2年制であれば2年間、相談援助実務経験を積み、さらに短期養成施設などで6ヶ月以上学ばなければいけません。

一般養成施設等ルート

一般の4年制大学を卒業してから一般養成施設等で1年以上学ぶと、受験資格を得られます。一般短大を卒業した場合、3年制であれば1年間、2年制であれば2年間にわたり相談援助実務を経験後、精神保健福祉士一般養成施設等で1年以上学ぶと受験資格を得られます。

また、大学・短大等を卒業していない人は、相談援助実務を4年間経験していれば、精神保健福祉士一般養成施設等で1年以上学んだ後に受験資格を得られます。

過去に受験資格が確定している場合

一般の4年制大学を卒業してから一般養成施設等で1年以上学ぶと、受験資格を得られます。一般短大を卒業した場合、3年制であれば1年間、2年制であれば2年間にわたり相談援助実務を経験後、精神保健福祉士一般養成施設等で1年以上学ぶと受験資格を得られます。 また、大学・短大等を卒業していない人は、相談援助実務を4年間経験していれば、精神保健福祉士一般養成施設等で1年以上学んだ後に受験資格を得られます。 なお、過去に受験資格を得ている場合は、 カリキュラムの改正を問わず受験することができます。改めて現行のカリキュラム(実習科目含む)を履修する必要はありません。

精神保健福祉士国家試験【2026年】概要

2026年に実施される第28回精神保健福祉士国家試験の概要です。 試験は、2026年(令和8年)1月31日(土)・2月1日(日)に、北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県の全国7か所で実施されます。

合格発表は2026年(令和8年)3月3日(火)午後に行われ、公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページに合格者の受験番号が掲載されます。 試験は午前・午後に実施され、精神保健福祉士として働くために必要な知識が幅広く問われます。 受験料は、精神保健福祉士国家試験のみ受験する場合24,140円です。

試験日

2026年に実施される精神保健福祉士国家試験は、第28回(令和7年度)試験です。 試験日は2026年(令和8年)1月31日(土)・2月1日(日)です。

試験会場

試験地は、北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県の7か所です。 受験申込の段階で居住地を問わず試験地を選択できますが、試験会場(具体的な大学・会場)は指定できません。 受験票に記載された会場で受験します。

合格発表

第28回精神保健福祉士国家試験の合格発表は、2026年(令和8年)3月3日(火)午後に行われます。 公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページに合格者の受験番号が掲載されます。 結果通知はその後、普通郵便で発送されます。

解答発表

精神保健福祉士国家試験の解答は合格発表と同日に公開されます。 厚生労働省および公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページで確認できます。

また、試験直後には予備校などがインターネット上で解答速報(非公式)を発表する場合もあります。 ただし、出題ミスや採点除外による全員正解などで、実際の得点と異なる場合もあるため、参考程度にとどめましょう。

受験料

精神保健福祉士国家試験の受験料は、下記の通りです。

区分受験料(税込)
精神保健福祉士のみ受験24,140円
精神保健福祉士と社会福祉士を同時受験36,360円(=精神19,520円+社会16,840円)
共通科目免除による受験18,820円

※社会福祉士に登録しているまたは登録申請中の場合、申込時に必要書類を提出すれば、共通科目が免除されます。

受験手続き

受験手続には、受験申込書や受験手数料払込受領証貼付用紙、受験用写真等確認票といった受験書類が必要です。

その他、受験資格を満たすルートに合わせて、必要書類が異なりますので、公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページ等で確認しましょう。

精神保健福祉士国家試験(2026年)の受験手続き・日程

官報公告で受験概要発表2025年(令和7年)8月1日
願書等受験書類の受付期間2025年(令和7年)9月4日(木)~10月3日(金)※当日消印有効
受験票の交付2025年(令和7年)12月上旬予定
試験2026年(令和8年)1月31日(土)・2月1日(日)
合格発表2026年(令和8年)3月3日(火)午後
受験書類受験申込書
受験手数料払込受領書貼付用紙
受験用写真等確認票
※その他、受験資格を得たルートに応じた必要書類

試験科目・出題数・試験時間

試験科目は、「精神医学と精神医療」、「現代の精神保健の課題と支援」、「精神保健福祉の原理」、「ソーシャルワークの理論と方法(専門)」などがあり、実際に働くために必要とされる知識が出題されます。

出題形式はマークシートによる選択式回答となります。試験日の午前または午後に行われ、専門科目48問、社会福祉士との共通科目84問の計132問です。

総試験時間数は230分です。

日程出題内容
1日目
2026年(令和8年)
1月31日(土)
午後
精神医学と精神医療
現代の精神保健の課題と支援
精神保健福祉の原理
ソーシャルワークの理論と方法(専門)
精神障害リハビリテーション論
精神保健福祉制度論
2日目
2026年(令和8年)
2月1日(日)
午前
医学概論 ※
心理学と心理的支援 ※
社会学と社会システム ※
社会福祉の原理と政策 ※
社会保障 ※
権利擁護を支える法制度 ※
地域福祉と包括的支援体制 ※
障害者福祉 ※
刑事司法と福祉 ※
ソーシャルワークの基盤と専門職 ※
ソーシャルワークの理論と方法 ※
社会福祉調査の基礎 ※

※…社会福祉士との共通科目。出題形式:マークシート(選択式)。

試験委員

試験委員の構成は、委員長1人、副委員長8人、委員64人です。厚生労働省のホームページにて確認できます。

厚生労働省 試験情報

精神保健福祉士国家試験【2025年】合格率・難易度

2025年に行われた第27回精神保健福祉士国家試験の合格率は70.7%です。どのルートで受験資格を得たかや年齢などによって、合格率は異なります。

合格基準

精神保健福祉士国家試験は、問題の合計得点の約60%以上の点数を獲得し、さらに指定された全科目群で点数を取れれば合格です。

合格者数と合格率

近年の精神保健福祉士国家試験の合格者数は、4,000人前後で推移しています。精神保健福祉士国家試験の合格率は60%を超えており、簡単ではないものの合格のハードルが非常に高いとは言えません。

精神保健福祉士国家試験 合格者数と合格率

厚生労働省発表資料より

難易度

第25回精神保健福祉士国家試験の全体の合格率は71.1%、第24回精神保健福祉士国家試験の全体の合格率は65.6%と、近年の合格率は60%を超えています。しかし難易度は低いとは言えず、大学・短大・養成施設で学んだり、実務経験を積んだりとしっかり知識を身につけた受験生でも約4割が不合格という現状です。過去問演習などを繰り返し、基礎力をつけなければ合格は難しいでしょう。

受験者数の推移

第27回精神保健福祉士国家試験の受験者数は6,642人でした。

精神保健福祉士国家試験 受験者数

厚生労働省発表資料より

国家試験の勉強方法

精神保健福祉士国家試験の合格率は比較的高いといえますが、試験対策は必須です。学校の試験対策以外だけでなく、過去問の研究も重要です。過去問を解くことにより、出題傾向や自分の苦手な問題もわかってきます。

過去問の勉強には書籍だけでなく、国家試験対策アプリもあります。スマートフォンなどから手軽に見られ、すきま時間に勉強できます。間違えた問題だけを何度も繰り返し解けるため、多くの学生に広く利用されています。問題の正解率などがわかるのも国家試験過去問アプリのメリットです。

国試問題集

過去に出題された問題を繰り返し解くことは非常に効果的な対策です。出題傾向が確認できるだけでなく、自分の苦手な箇所もわかります。間違えてしまった問題は解説を理解したうえで、繰り返し復習することで、苦手を克服しましょう。問題集には、年次別に問題がまとめられ、出題頻度の高い問題が厳選されているものがあります。

国試過去問アプリ

試験対策には国家試験対策アプリは欠かせません。移動時間やすきま時間にスマホで勉強できるため、多くの学生が活用しています。アプリは、間違えた問題や科目ごとの絞り込みや、過去問を解いた学生の正解率がわかるなど、機能が豊富です。実際の雰囲気を感じるためにも一度は紙面で問題を解くべきですが、その後の復習や苦手克服などに便利です。

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