ケアマネジャー(介護支援専門員)の給料、賞与(ボーナス)年収、時給
ケアマネジャー(介護支援専門員)の給料は、2021年実績で平均年収が409万7,300円、各種手当込みで月給は25万円~29万円です。これに加えて56〜67万円の賞与(ボーナス)がつきます。2021年卒の初任給の平均は19万9,600円と一般大卒の初任給の平均以下となります。アルバイトやパートの場合、平均時給は1,459円です。
ケアマネジャーの給料相場 | |
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年収 | 409万7,300円 |
月給 | 27万7,700円 |
賞与・ボーナス | 56~67万円 |
初任給 | 19万9,600円 |
時給 | 1,459円 |
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より
目次
ケアマネジャーの初任給
2021年卒のケアマネジャーの初任給は19万9,600円でした。(厚生労働省のデータより、20~24歳かつ経験年数0年目で算出)一般企業の平均である22万6,000円と比べると、低めの初任給です。賞与・ボーナスを合わせた年収は309万4,100円となりました。しかし、未経験からいきなりケアマネジャーになる人がいないためか、経験年数0年目の賞与についてはデータのブレが大きく、年次が上がるごとにこの金額以上になるとは限りません。
また、同じ経験年数0年目でも25~29歳は初任給18万2,800円、30~34歳は初任給26万5,300円でした。30歳以上は初任給20万円以上で安定するものの、初任給は年齢ではなく、あくまでケアマネジャーになる前の職種やスキル、就職する企業に左右されるものと言えるでしょう。
ケアマネジャーの初任給
ケアマネジャーの初任給 | |
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年収 | 309万4,100円 |
月給 | 19万9,600円 |
賞与・ボーナス | 69万8,900円 |
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」20~24歳かつ経験年数0年目で算出
ケアマネジャーの年収
ケアマネジャーの2021年の平均年収は409万7,300円です。規模別に見ると、10〜99人規模の組織が一番高い給料となっています。年齢別推移をみると、初年目から大幅な上昇はないものの、40代まで堅実に上がり続けます。50代以上になると緩やかに下降しますが、60~70代でも働ければある程度の年収がキープできるでしょう。
規模別の年収
ケアマネジャーの年収を勤務先の規模別に比べた結果、小規模施設と中規模施設の差異が大きいものの、規模が大きければ大きいほど高年収となるわけではありませんでした。具体的には、従業員が5~9人規模の施設では359万2,200円、従業員が10~99人規模の施設では411万600円、従業員が100~999人規模の施設では409万8,900円、従業員が1,000人以上の施設では406万4,900円です。
10名程度の中規模施設のほうが安定した年収が期待できるものの、収入は施設規模より個人の(ケアマネジャー資格を取る前の)基礎資格や、スキルにより変動する部分が大きいでしょう。
勤務先規模別 ケアマネジャーの年収
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より
年齢別
年収を年齢別でみると「20~24歳」が313万4,900円で、その後年齢とともに上昇しますが、50代あたりからは下降することが多いようです。年収が最も高い年代は「45~49歳」で432万6,800円でした。
ケアマネジャーになるまでに積んできたキャリアや基礎資格によって、ベースとなる年収は人それぞれです。ケアマネジャーになったあとも、ケアプランの作成能力やパソコン能力など、実務に必要なスキルを身に着けていくことで年収アップが見込めるでしょう。また、50代以降に年収の下降が見られるものの、70代でも323万1,800円と一定の水準を保っています。デスクワークや会議参加、管理系業務も多いため、身体を動かす業務と比べると高齢となっても続けやすい仕事と考えられます。
ケアマネジャーの年収
年齢 | 年収 |
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20~24歳 | 313万4,900円 |
25~29歳 | 326万1,600円 |
30~34歳 | 381万4,500円 |
35~39歳 | 400万9,100円 |
40~44歳 | 424万4,600円 |
45~49歳 | 432万6,800円 |
50~54歳 | 417万1,200円 |
55~59歳 | 418万9,400円 |
60~64歳 | 379万600円 |
65~69歳 | 331万8,300円 |
70歳~ | 323万1,800円 |
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より
平均年収の推移
ケアマネジャーの直近10年間の平均年収は増加傾向となっています。特に試験の受験資格が変更になった2018年からは平均年収が380万円台に入り、2021年は最高の409万7,300円となりました。 2018年からケアマネジャーになるためのハードルが高くなったことにより、高いスキルが求められる仕事として市場価値も高まり、平均年収が引き上げられたと考えられます。
ケアマネジャー年収推移
厚生労働省 各年度の「賃金構造基本統計調査」より
ケアマネジャーの月給
ケアマネジャーの2021年の月給は、従業員が10人以上いる事業所の平均で基本給と各種手当を含めると27万7,700円です。手当は7,000円〜10,000円程度です。また事業規模別に見ると、10~99人規模が最も平均年齢と勤続年数が高く、次いで100~999人が高い傾向となりました。その一方で、手当込みの月給が最も高額となるのは1,000人以上の事業規模となりました。
ケアマネジャーの月給
組織規模 | 5~9人 | 10~99人 | 100~999人 | 1,000人以上 |
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月給 (手当込み) | 25万800円 | 29万円 | 28万5,000円 | 29万1,700円 |
月給 (手当含まず) | 24万3,600円 | 27万9,200円 | 27万6,000円 | 28万1,200円 |
平均年齢 | 49.8 | 51.6 | 50.7 | 50.2 |
勤続年数 | 9.6 | 11 | 10.3 | 8.3 |
厚生労働省「令和3年金構造基本統計調査」より
ケアマネジャーの賞与・ボーナス
ケアマネジャーの賞与は、従業員が10人以上いる事業所の平均で年64万8,500円です。規模別に見ると、5~9人規模では約58万円、10〜99人規模では約63万円、100〜999人規模では約67万円、1,000人以上の規模では約56万円です。事業規模による差異は大きくありません。
10~99人規模・100~999人規模の施設では、勤続年数の長い人が働いているためか、賞与はともに60万円台と、やや高めとなっています。
ケアマネジャーの賞与・ボーナス
組織規模 | 5~9人 | 10~99人 | 100~999人 | 1,000人以上 |
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賞与・ボーナス | 58万2,600円 | 63万600円 | 67万8,900円 | 56万4,500円 |
平均年齢 | 49.8 | 51.6 | 50.7 | 50.2 |
勤続年数 | 9.6 | 11 | 10.3 | 8.3 |
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より
ケアマネジャーの時給
アルバイト・パート等、短時間労働におけるケアマネジャーの平均時給は1,459円で、一般的なパートの時給より少し高額です。また、一般的な介護職員の平均時給は1,182円でした。ケアマネジャーは専門資格が必要かつ管理業務も担うぶん、一般介護職員と比較して高時給の仕事と言えるでしょう。
公務員の給与
公務員の給与は勤務する自治体や施設によりさまざまです。公務員としてのケアマネジャー募集は、各市区町村の役所や、公営の病院・介護施設などで随時行っているため、求人票を確認しましょう。 なお、多くの場合は嘱託職員(非正規雇用)となるものの、収入や休日などの面では一般企業より安定性が高いと言えるでしょう。
手当・福利厚生
通勤手当、時間外手当(残業手当)以外にも、会社や施設によってケアマネジャーの資格手当、家賃補助などの住宅手当、役職手当、皆勤手当などがあります。手当の金額は月1万円〜2万円程度です。手当がまったくない施設から数万円ある施設まで、非常に幅が大きいため、給与重視であれば求人を見る際に注視しましょう。 多くの職場で社会保険が完備されていますが、非常勤の場合はその限りではないため、事前に確認することをおすすめします。