診療放射線技師の年収は?月収、ボーナス、初任給の相場
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の診療放射線技師によると、企業規模計(従業員10人以上)の年収は556万4,800円、毎月きまって支給される現金給与額(残業代など各種手当含む)の月給は37万6,400円、年間の賞与その他特別給与額は104万8,000円です。短時間労働者の平均時給は2,791円です。CTやMRI、レントゲン撮影などの画像検査を専門に行う医療職です。
年齢とともに収入は上昇し、技師長・放射線科長などに就くことが多い55~59歳で738万7,400円とピークを迎えます。医療職の中でも給与水準が高い職種です。
| 診療放射線技師の給料相場(企業規模計・10人以上) | |
|---|---|
| 年収 | 556万4,800円 |
| 月給(諸手当含む) | 37万6,400円 |
| 賞与・ボーナス(年間) | 104万8,000円 |
| 初任給 | 26万1,700円(就業経験0年) |
| 時給(短時間労働者・規模計) | 2,791円 |
今回の教えてグッピー 診療放射線技師では、診療放射線技師の初任給や規模別・年齢別の年収、月給、賞与・ボーナスなどについてみていきます。
診療放射線技師の年収
令和7年賃金構造基本統計調査によると、診療放射線技師の平均年収は556万4,800円(企業規模計・10人以上)です。1,000人以上の大規模病院では614万1,800円と高水準で、医療職の中でも給与が高い職種に数えられます。
※出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」
年齢別の年収
診療放射線技師の年収を年齢別でみると、20~24歳が369万500円から始まり、年齢とともに増加します。55~59歳では738万7,400円でピークを迎え、その後60代からはやや低下する傾向が見られます。
医療施設の主な収入源は診療報酬です。国家公務員では、診療放射線技師は医療職俸給表が適用され、民間の平均的な年収とは体系が異なる場合があります。
| 年齢 | 年収 |
|---|---|
| 20~24歳 | 369万500円 |
| 25~29歳 | 452万800円 |
| 30~34歳 | 518万1,000円 |
| 35~39歳 | 525万2,500円 |
| 40~44歳 | 606万2,800円 |
| 45~49歳 | 609万2,800円 |
| 50~54歳 | 654万5,000円 |
| 55~59歳 | 738万7,400円 |
| 60~64歳 | 614万1,400円 |
| 65~69歳 | 460万700円 |
| 70歳~ | 513万800円 |
※年収は「月給×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出しています。
診療放射線技師の年収推移
賃金構造基本統計調査による診療放射線技師の平均年収は、2009年に495万8,200円と落ち込んだ後、おおむね上昇傾向が続いています。令和7年調査では556万4,800円となっています。
規模別の年収
診療放射線技師の年収を勤務先の規模別で見ると、1,000人以上の大規模病院で614万1,800円と最も高く、ボーナスも134万9,000円と手厚いです。10~99人規模でも529万3,300円、100~999人では504万5,200円、5~9人では476万5,600円となっています。小規模クリニックなどのスポット勤務(10~99人)では時給3,188円と高水準になるケースもあります。
Q. 診療放射線技師は歯科医院で働けますか?
A. はい。診療放射線技師というと病院や一般クリニックのイメージが強いですが、歯科用CTやパノラマエックス線、インプラント治療前の撮影などを行う歯科医院・口腔外科でも活躍の場があります。
診療放射線技師の初任給
診療放射線技師の平均初任給(就業経験0年・諸手当含む)は、26万1,700円、年間賞与その他特別給与額は6万600円、年収は320万1,000円です。年代を問わず就業経験0年の平均給与に基づく数値です。
| 診療放射線技師の初任給(就業経験0年) | |
|---|---|
| 月給(諸手当含む) | 26万1,700円 |
| 賞与・ボーナス(年間) | 6万600円 |
| 年収 | 320万1,000円 |
診療放射線技師の月収
診療放射線技師の月給は、平均37万6,400円です(諸手当含む)。ここから所得税や社会保険料などが差し引かれた金額が実際の手取りとなります。
調査対象となった診療放射線技師の平均年齢は41.1歳、平均勤続年数は13.3年でした。
事業規模別の月収
事業所の規模別に見ると、1,000人以上で39万9,400円と最も高く、10~99人で37万700円、100~999人で35万4,900円、5~9人で32万800円です。
| 組織規模 | 5~9人 | 10~99人 | 100~999人 | 1,000人以上 |
|---|---|---|---|---|
| 月給 (手当込み) | 32万800円 | 37万700円 | 35万4,900円 | 39万9,400円 |
| 平均年齢 | 55.5 | 47.0 | 42.7 | 38.6 |
| 勤続年数 | 11.5 | 12.9 | 13.2 | 13.4 |
診療放射線技師の賞与・ボーナス
診療放射線技師の賞与・ボーナスは、企業規模計(10人以上)の平均で年間104万8,000円です。
1,000人以上の大規模病院では134万9,000円と手厚く、10~99人では84万4,900円、100~999人では78万6,400円となっています。5~9人規模では91万6,000円です。
| 組織規模 | 10~99人 | 100~999人 | 1,000人以上 | 全事業所計 |
|---|---|---|---|---|
| ボーナス | 84万4,900円 | 78万6,400円 | 134万9,000円 | 104万8,000円 |
Q. 診療放射線技師の転職理由は?
A. 主な理由は「給料や待遇を上げたい」「休日・勤務時間を改善したい」「専門分野に挑戦したい」といったものです。休日に関しては、パート勤務のほか、診療所、歯科診療所への転職も可能であり、さまざまな働き方ができる可能性があります。
診療放射線技師の時給
短時間で働く診療放射線技師の時給平均(企業規模計・10人以上・男女計)は2,791円です。男女別では男性が2,974円、女性が2,489円となっています。
事業所の規模別(男女計)では、10~99人で3,188円と高水準で、100~999人が2,183円、1,000人以上が2,494円です。男女別の内訳は下表のとおりです。
| 組織規模 | 10~99人 | 100~999人 | 1,000人以上 | 全事業者平均 |
|---|---|---|---|---|
| 時給 | 3,188円 | 2,183円 | 2,494円 | 2,791円 |
| 平均年齢 | 52.5歳 | 49.5歳 | 45.7歳 | 50.7歳 |
| 勤続年数 | 6.1年 | 7.7年 | 8.4年 | 6.9年 |
男性・女性の時給の違い
規模別に男女の時給を比較すると、勤務先のタイプによって差の出方が大きく異なります。
1,000人以上の大規模病院では、男性2,976円に対し女性2,067円と、男女差が最も大きく開いています。平均年齢は男性49.8歳・女性42.0歳で、勤続年数は女性9.7年・男性7.0年と女性の方が長い一方、時給は男性が上回る構図です。短時間勤務であっても、担当業務やシフトの組み合わせ、役割の違いが給与に反映されている可能性があります。
100~999人規模では、男性2,320円・女性2,122円と差はやや縮まります。平均年齢は男性58.5歳・女性45.5歳と、男性のほうが10歳以上高く、ベテラン層がパートで勤務する構成がうかがえます。
10~99人の診療所・クリニックなどでは、女性3,588円・男性3,105円と、女性の時給が上回ります。平均年齢は女性41.5歳・男性54.8歳と、女性のほうが若い層が中心です。マンモグラフィーなど患者の性別を配慮した検査への対応や、スポット勤務の単価設定などが、小規模施設の女性技師の時給を押し上げている面が考えられます。
全体(企業規模計)では男性2,974円・女性2,489円と男性が高い水準ですが、上記のとおり規模ごとに逆転する区分もあり、単純な男女比較だけでは捉えきれません。
ある調査(診療放射線技師の需給現状と将来需要および処遇改善に関する調査研究)では、求人票に「女性の募集」や「マンモグラフィー業務対応のため女性技師を希望」といった記載があるかを調査した結果、全体の7.3%にあたる42件の求人票に女性活用を促す記載が見られました。これは2015年度(5.9%)、2013年度(6.4%)と比較しても大きな変化はなく、女性技師の活用を明記する求人は少数にとどまっています。
10~99人規模で女性の時給・若年層の比率が高い点は、こうした求人ニーズとも重なります。また、放射線部門における女性技師の割合は全体の24.6%と報告されています。マンモグラフィー業務においては女性技師が求められる傾向があり、小規模施設での女性の短時間勤務の水準を支える要因の一端と考えられます。
公務員として働く診療放射線技師の給料
診療放射線技師の公務員としての職場は国立病院や国立がんセンター、各地の保健所や健康福祉センターなどがあります。また放射線の測定や分析、被曝線量の監視、健康管理、放射線防護などを業務とする疾病対策研究所や原子力災害対策本部などもあります。
給与水準は総務省の「令和6年地方公務員給与実態調査」における薬剤師・医療技術職を参考にすると、基本給にあたる給料月額が31万3,240円、その他の手当(扶養手当と地域手当)を合算すると33万6,061円となります。職場の規模や専門性、責任の大きさによってその価格は変動します。
| 薬剤師・医療技術職の地方公共団体職員平均給与額 | |
|---|---|
| 給料月額 | 31万3,240円 |
| 諸手当合計(扶養手当・地域手当) | 2万2,821円 |
| 平均基本給月額 | 33万6,061円 |
手当・福利厚生
病院やクリニック、研究施設、あるいは一般企業に勤務する診療放射線技師には、従業員及びその家族の生活を支援するために各種の福利厚生が提供されます。「法定福利」と呼ばれる健康保険や厚生年金、雇用保険、労災保険、介護保険など、「法定外福利」と呼ばれる住宅手当や通勤手当、有給休暇、資格取得支援、出産・育児休暇、院内保育所を含む託児所・保育所など、生活に不安を感じることなく仕事に専念できるよう、また従業員のモチベーション向上のために、さまざまな福利厚生を利用することができます。ただし、企業・団体によってその内容は異なります。
