歯科衛生士がブランクを経て再就職するには?就業者数40代以降で増加 | 教えてグッピー
2024年2月28日更新

歯科衛生士がブランクを経て再就職するには?就業者数40代以降で増加

歯科衛生士の再就職

歯科衛生士の離職率の高さが指摘され、現在、都市部、非都市部に関わらず、70%の都道府県で歯科衛生士が不足しているといわれています。

以前の歯科衛生士の働き方として、20歳代後半~30代に結婚・出産・育児などの理由で一旦離職する傾向がありました。しかし、今は継続的なキャリアを希望される方が増えています。また、離職後に家庭が落ち着いた30歳代後半以降で復職する人数も増え、40歳代以降の就業者は増加しています。

この記事では、継続的にキャリアをつくるための参考になるデータと多様な働き方についてご紹介します。

人材不足と言われるが、就業者数は増えている

令和2年度の就業歯科衛生士の人数は14万2,760人、そして令和4年末は14万5,183人まで増え、2,423人(1.7%)増加していることが明らかになりました。

歯科衛生士の免許登録者数、就業者数の年次推移

令和2年衛生行政報告例、歯科医療振興財団調べ

歯科衛生士名簿登録者数は29万8,664人でした(※令和2年歯科医療振興財団の事業報告)。すなわち、歯科衛生士の資格を有していても、未就業ないしは歯科衛生士という仕事から離れている人が約15万人は存在しており、一定数の離職は歯科衛生士不足の一因になっています。

一方で、就業率は50%未満ではありますが、ゆるやかに増加しています。女性の就業率の増加を考えると、歯科衛生士の就業率も増加していくと考えられます。

年代別の就業者数

年代別での就業者数を見ていきます。就業歯科衛生士は25歳~29歳がピークとなっていますが、30歳~34歳になると離職する人が増えはじめるため、女性特有の右下がりのM字カーブとなっていました。

(年代をクリックすると折れ線グラフの表示が切り替わります)

年代別 就業歯科衛生士

厚生労働省「歯科衛生士に対する復職支援・離職防止等推進事業」資料より

しかし、近年は40代以降の就業者数が増えています。

特に非常勤として働く方は増加傾向にあり、多様な働き方を望む女性の意識を反映していると言えます。

歯科衛生士の人手不足と言われる背景には、単に就業者数が要因ではなく、

・求人数の増加
・歯科衛生士の働き方へのニーズの多様化
・歯科衛生士の職場選択における優位性

などが考えられます。

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40~50代の就業者はどのくらい増えている?

近年では復職者の増加がみられます。

年代別に歯科衛生士数を見ると平成28年以降、25歳~44歳まで就業者数のM字カーブはゆるやかな傾向がみられ、これは他の職種にもあてはまります。

40~50代の就業者は増加しており、とりわけ50代は、平成24年と令和2年で比較すると2倍近い就業者数となっています。

年代\年度平成24年平成26年平成28年平成30年令和2年
25歳未満12,36912,61413,99614,65415,025
25~29歳20,65019,58717,80717,73719,688
30~34歳15,54616,69317,86518,19017,182
35~39歳16,22616,70116,67317,22019,047
40~44歳15,47817,10418,37118,99218,840
45~49歳12,66414,46116,26717,58619,232
50~54歳8,39610,13111,40013,65415,051
55~59歳4,1995,5576,9718,56510,608
60~64歳1,8332,3062,9003,8945,251
65歳以上7621,1451,5812,1372,836
合計108,123116,299123,831132,629142,760

日本は高齢化の進展に伴い、歯科医療機関を受診する患者が増加。今後、在宅や介護保険施設などにおいて歯科医療サービスを受ける人の増加が見込まれています。

歯科衛生士は歯科医院、在宅、介護保険施設などでの従事が予想されており、歯科衛生士の確保が急務となっています。

20~30代離職の課題

やりがいある一方で一定数が転職する理由は?

歯科衛生士の意識として「現在の仕事にやりがいを感じている」「歯科衛生士の仕事が好きである」「歯科衛生士として誇りを感じている」などの割合が約80%にのぼり、仕事に対する意識は高い結果でした。

一方で「転職または勤務先を変えたいと考えている」割合は、20~39歳で20%を超えており、その内5%は歯科衛生士以外の職を考えていることが分かりました。

歯科衛生士としての仕事のやりがいは大きい一方、勤務時間等の条件面でのミスマッチで転職を選ぶケースがあると考えられます。

歯科衛生士の転職理由は?

ブランクを短くすることが継続のポイント

しかし近年では、歯科衛生士の非常勤求人も多く、歯科医院における働き方改革が進み、働く人のニーズに合わせて勤務できる職種になってきました。

長い目でキャリアを考える場合は、未就業期間を短くすることが一つの指針になるでしょう。

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続いては… 復職の障害になっていること について堀り下げます。

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