登録販売者試験の難易度・合格水準・出題範囲等について解説 | 医療・介護の求人・転職・募集ならグッピー

登録販売者試験の難易度・合格水準・出題範囲等について解説
登録販売者試験の難易度・出題範囲・一発合格のコツ等について解説

医療関係の仕事は利用者の健康に何らかの影響を及ぼすことがほとんどなので、資格を要することも少なくありません。登録販売者になるためにも試験に合格する必要があります。一発合格を目指すには、出題範囲を知ったうえで対策を立てておくことが大事です。この記事では、登録販売者試験の難易度や出題範囲などについて詳しく解説していきます。

登録販売者試験の難易度とはどれぐらい?

合格基準は全体の7割

そもそも登録販売者とは、2009年に誕生した医療の資格です。一般用医薬品の第2類、第3類を販売するためには年1回の試験を受けて資格を取得することが必要です。登録販売者がいれば、薬剤師のいない店舗でも一部の医薬品を取り扱うことができるようになります。そのため、資格の保有者は就職で有利になるなど、さまざまなメリットを享受できます。

肝心の登録販売者試験は、決して簡単な内容ではないものの基礎的な医薬品、法律の知識があれば十分に合格可能です。たとえば、養成学校に通った経験のない人であっても短期間で勉強に集中した場合には、合格できるほどの難易度です。ちなみに、登録販売者試験の合格基準は問題全体の7割以上の正解と定められています。また、全体で7割を超えていても、科目ごとの正解率が3.5割を切っていたときは不合格となってしまいます。つまり、一部の得意科目で点数を稼ぐような勉強法は向いていません。試験範囲を万遍なく頭に入れ、深く理解しておくことが必須です。

難易度が決して高くない理由

登録販売者試験が実務経験の有無を問わず受けられるようになったのは2015年からです。そして、2014年には3万人ほどだった受験者は翌2015年から5万人ほどに増えました。それからは、毎年増加傾向にあります。登録販売者の需要が高まってきた背景として、「セルフメディケーション」の概念は切り離せません。現代の日本では、個人が自分自身の健康を管理する傾向が強まっています。その結果、病院で医師の診断をあおぐだけでなく、薬局に行って適切な医薬品を自分で選ぶ機会が多くなっているのです。

登録販売者が取り扱い可能な第2類と第3類は医薬品の9割以上を占めます。セルフメディケーションが重視される世の中にあって、登録販売者の資格は薬局などの就職活動でとても有利に働くでしょう。そもそも、試験の難易度が決して高くはないので、今後も受験者の数は増えていくと予想されています。薬剤師とは違って、登録販売者は調剤を行うことがありません。求められる知識の範囲は薬剤師よりも狭いことから、試験に合格するハードルが低くなっているのです。

登録販売者試験の合格水準は?

7割・84点以上を目指す

これまでの登録販売者試験は1問1点で全120問が出題されてきました。合格基準は原則として7割なので、84点を獲得すれば資格を取得できる計算になります。ここで「原則」とされているのは、年度ごとに調整の余地を残しているからです。仮に、その年度の試験内容が極端に難しくなってしまい、全体の平均点が極端に落ちてしまったとします。それでは、これまでと同じ合格基準で判定したとはいえません。そこで、「今年は例外的に合格基準を82点にする」などの措置が設けられる可能性があるのです。ただ、今のところ基準が引き下げられた事例はないのため、受験者は84点を目指して勉強することが重要です。

山を張るタイプの勉強法は避けよう

試験では、「山を張る」勉強で乗り切る人も少なくありません。一部の範囲を捨てて、必ず出ると思った部分だけを勉強する賭けです。通常の試験であれば、山が当たった場合に高得点を期待できます。しかし、登録販売者試験はその性質上、山を張る勉強法が的確とはいえません。なぜなら、正解率の悪い科目があると全体で何点取っても不合格になってしまうからです。

試験範囲は全部で5章に分かれています。各章ごとに別の科目を出題される構成です。そして、各章ごとに正解率35%が最低ラインです。科目の中には試験範囲内でも特に難しいとされているものもあります。「難しい科目は捨てて、確実に正解できるところだけを勉強する」などの発想であれば、合格する可能性が下がってしまいかねません。なお、都道府県によって35%という基準は変動するので注意が必要です。

それでも登録販売者試験は難関ではない

7割も正解しなければいけないだけでなく、苦手科目も作れないとなれば「登録販売者試験に合格するのは難しい」と不安になる人もいるでしょう。しかし実のところ、こうした条件を踏まえても試験の難易度自体はそれほど高いわけではないのです。なぜなら、試験範囲で問われている内容は医薬品の作用や法規に限定されており、調剤などの複雑な知識までは及んでいないからです。もちろん、医学的な内容についても問われません。試験範囲が広くないため、効率的に勉強できます。

次に、記述式問題がない点も安心材料です。多くの資格試験では記述式問題を設け、受験者の専門的な知識を確かめることが多くなっています。また、特定の事象に対する論述問題などになってくると、覚えた知識を応用しなければいけないので特別な予習が必要です。しかし、登録販売者試験に出てくるのは選択問題ばかりです。仮に問題が分からなかったとしても、何らかの解答はできます。そのうえ、医薬品や健康といった日常生活にまつわる要素について学んでいくため、比較的楽しみながら勉強できるのも魅力です。

都道府県別登録販売者試験の合格率

全国の合格率は

2019年10月31日時点でのデータを集計したところ、登録販売者試験の全国的な合格率は約45.9%でした。数字だけ見れば受験者の半数以上が不合格になっています。ただ、未経験者でも申し込める試験なので、十分な準備をせずにいた人も一定数いたはずです。それに、登録販売者試験の評価は相対評価ではなく絶対評価です。人数に関係なく、原則的には7割以上を正解すれば合格できる仕組みです。つまり、本人の努力次第で一発合格も目指せるため、ゼロからでも挑戦してみる価値はあります。

都道府県ごとの合格率が違う訳

登録販売者試験では、都道府県ごとの合格率も押さえておきたいところです。理由は主に2つで、まず、自身が受験をする地域での難易度を知る必要があるからです。登録販売者試験は都道府県によって合格基準が微調整されています。たとえば、多くの都道府県では科目ごとの最低正解率は35%であるのに対し、一部地域ではそれより高い数値に設定されています。

都道府県で基準が変わるのは、試験日程にバラつきがあるためです。登録販売者試験は全国一斉開催ではないので、どうしても遅れて実施される都道府県が出てきます。そして、日程が違うと出題内容も変わるように工夫されています。ただ、問題が変わっているにもかかわらず、全国で同じ合格基準を設けるのは公平といえません。そこで、都道府県ごとに合格基準をコントロールするようになったのです。

こうした流れがあるため、都道府県によって登録販売者試験の合格率が変わるという現象が起きています。合格率は年度ごとに変動するので絶対的な目安にはならないものの、受験地域での対策を立てるうえでの参考にはなるでしょう。

都道府県ごとの合格率

2017~2019年まで3年連続の合格率首位だった都道府県は北海道でした。いずれも合格率は60%前後を記録し、2019年にいたっては64.3%です。2位の宮城県とも2%以上の差がありました。そのほか、青森県や山形県も60%以上を示すなど、東北と北海道は毎年高い合格率を残しています。さらに、近畿地方は三重県以外の4県2府で60%近い合格率となりました。

それらに対して、厳しい結果だったのが関東圏です。埼玉県が23.4%だったほか、神奈川県28.2%、東京都26.0%と低い合格率を記録しています。例年の傾向では、中国地方、四国地方、九州地方も平均未満の合格率であった県がたくさんありました。都道府県ごとの合格率は極端になるケースも多く、2015年は1位の岩手県と最下位の愛媛県で実に40%以上の開きが生まれました。

ただ、注意したいのは「北海道の問題は簡単」とは断定しにくい点です。合格率が低い都道府県のほとんどは人口も少ないため、地域の規模や人口によって数字が左右されている可能性は否定できません。過去の合格率を完全に信用するのではなく、モチベーションを上げるための材料として考えておく程度にするのが賢明です。

登録販売者試験の出題範囲

近年、登録販売者試験の出題範囲に大きな変動は起きていません。そのため、勉強をしやすいのも登録販売者試験のメリットです。以下の5科目を万遍なく押さえ、苦手分野を克服していくことが大切です。

医薬品に共通する特性と基本的な知識(20点)

まず、「医薬品に共通する特性と基本的な知識」では、非常に基礎的な内容が出題されます。そのため、重点的に勉強しなくても一般常識としてすでに理解している人が少なくありません。ただし、「セルフメディケーション」をはじめとして、最新の専門用語が登場しやすいのは特徴的です。また、章の後半に出てくる「薬害の歴史」はやや難易度が高く、注意が必要です。

人体の働きと医薬品(20点)

次に、「人体の働きと医薬品」です。医薬品を扱うからには、それが人にどのような作用をもたらすのかを理解しておかなくてはいけません。臓器や体の機能に対し、医薬品が働きかけるプロセスをイメージできることが大切です。対象となる人体の部位は、目や鼻などの目立ったパーツから神経にいたるまで広範囲にわたっています。写真や図などを使って、ビジュアルとともに学んでいくのが効率的です。

主な医薬品とその作用(40点)

毎年、もっとも多くの配点がなされるのが「主な医薬品とその作用」です。医薬品の名称や作用について答える科目なので、登録販売者として欠かせない知識を問われる部分といえます。名称が長かったり、漢字が難しかったりする医薬品をあえて出題してくるなど、問題のレベルはやや高くなります。しかも、医薬品の成分や働き、副作用についても正しく答えられなくてはいけません。この科目の出来が悪いと不合格に直結しかねないので、決して手を抜かないようにしましょう。

薬事関係法規・制度(20点)

未経験者にとっては、なじみの薄い内容が次々に出てくる「薬事関係法規・制度」は、特に難しい科目です。試験勉強においても法律を丸暗記するようなつらい作業になりやすく、苦手に感じる受験者は少なくありません。しかも、「厚生労働省」と「自治体」を書き換えて正誤を確かめてくるような、引っ掛けが多いのも特徴です。法規について深い知識を身につけておかないと解答率が大きく下がるため、勉強に工夫が必要だといえます。

医薬品の適正使用・安全対策(20点)

登録販売者は単に医薬品をお客に売るだけでなく、使用上の注意なども正確に説明できる能力が求められます。そういった実践的な知識を問われるのが「医薬品の適正使用・安全対策」です。この科目は他の章との関連性が強く、すでに吸収した知識の応用力を確かめられます。これまでの4科目をしっかりと理解できている人にとっては、それほど勉強が困難ではありません。問題の応用範囲も狭いので、高得点を稼ぎやすい科目です。

登録販売者試験に一発合格するには?

計画的にスケジュールを組む

1年に1回しかチャンスのない登録販売者試験は、不合格になると翌年まで待たなければいけません。受けるからには一発で合格したいところです。そこで、まずはスケジュールを計画するところから始めましょう。登録販売者試験に必要な勉強期間は3~6カ月です。勉強を始めて最初のうちは無理に問題を解く必要はありません。それよりもテキストを読み込んで知識を固めていく作業を重要視しましょう。早い人で、試験の2カ月前ほどから過去問に手をつけるのが得策です。

過去問を解いたときは、必ず採点するようにしてください。分からなかった部分、苦手分野は解説やテキストで克服し、再び過去問を解きます。このプロセスを繰り返し、試験範囲をひと通り理解できたところで、最終的には細かい暗記によって追い込みをかけます。

テキストは1冊あればいい

登録販売者試験対策において、テキストは1冊で十分です。テキストが複数あっても、記載されている内容はほぼ同じです。ただ、文体や構成が微妙に違うので、読み比べをすると混乱するリスクが生まれます。自分がページをめくっていて「読みやすい」と思えるテキストだけを愛用し、勉強の基礎を築きましょう。一方で、問題集は多く用意するのに越したことははありません。本番に向け、試験の傾向や雰囲気に慣れておく必要があるからです。できるだけ数をこなせば、問題文独特の言い回しも気にならなくなっていきます。

その年の重要事項を押さえておく

医薬品や法規の知識を問われる登録販売者試験で、年度ごとに大きく出題傾向が変わることは珍しいといえます。あえていうなら、時事問題に割かれる部分があるので予習をしておきましょう。医薬品トラブルや法改正がニュースになると、次の試験に反映される可能性が高まります。これらのテーマはテキストに記載されていないため、自分で情報を集めるしかありません。普段から世間の流れに関心を持ち、少しでも登録販売に関係がありそうな報道は深く読み込むことが大事です。

分からない問題はどんどん飛ばす

いざ本番を迎えたとき、「全問答えようとしない」くらいの心がけで臨みます。なぜなら、出題数は120問もあるので、全てを完璧に答えようとすると時間切れになる恐れが出てくるからです。過去の傾向では、「医薬品に共通する特性と基本的な知識」や「医薬品の適正使用・安全対策」には答えやすい問題が多いので、最初に解いてしまうのもひとつの方法です。そして、他の難しい科目に割く時間を確保しましょう。

もしも分からない問題が出てきたとき、ペンを止めてしまうと焦りが大きくなっていきます。ますます頭が働かなくなる悪循環が生まれかねないので、そうした問題は飛ばしてしまいましょう。そして、とりあえず全問をチェックしてからまだ解けていないところに取り掛かります。登録販売者試験の合格ラインは7割であるため、数問落としたくらいでは不合格になりません。それよりも、確実に解ける問題を優先的に答えていくようにします。

マークシートの特性を考える

登録販売者試験はマークシート方式です。つまり、全く答えが分からない問題があっても、いずれかの選択肢を塗りつぶせば正解している可能性はゼロといえません。また、マークシート方式の特性として、選択肢を見れば「絶対に正解ではない」答えが紛れていることもあります。こうした答えを除外していくと消去法で正解できる場合も出てくるため、最後まであきらめないようにしましょう。

まとめ

登録販売者試験の難易度・出題範囲・一発合格のコツ等について解説

登録販売者は就職の幅を増やしてくれる便利な資格です。試験の合格率は50%未満ではあるものの、範囲はそれほど広くないので真剣に対策を練れば一発合格も夢ではありません。受験資格も改定されて、現場経験のない人でも受けられるようになりました。計画的に勉強を進めていき、合格してドラッグストアなどで働けるようになりましょう。