管理薬剤師の給料は?一般薬剤師との比較表 | 教えてグッピー
2025年7月31日更新

管理薬剤師の給料は?一般薬剤師との比較表

管理薬剤師の給料

調剤薬局で働く薬剤師の場合、一般薬剤師から管理薬剤師、エリアマネージャーとキャリアアップしていくのが一般的です。

では、このようにキャリアアップをする中で給料はどのように変化していくのでしょうか。まずは、管理薬剤師の基本的な役割と給料の仕組みを説明します。

管理薬剤師の役割と責任とは?

管理薬剤師とは、薬局店舗の責任者のことです。

薬機法によって設置が義務付けられている役職であり、「医薬品の適正使用のための情報提供業務」や「副作用情報の収集・報告」「薬局開設者への意見申述の義務」など、一般薬剤師とは異なる業務が課せられています。

一般薬剤師が行う調剤業務や服薬指導とともにこれらの管理薬剤師としての責務も果たす必要があるため、管理薬剤師の平均年収は一般薬剤師の平均年収を大きく上回っています。

管理薬剤師の給料の基本的な仕組み

管理薬剤師になると、基本給に加えて管理薬剤師としての役職手当がつくようになります。

また、管理薬剤師になることで業務量が増えたり、近隣の店舗を回ったりするようになり、交通費や残業手当などの手当ての額も増える場合があります。

管理薬剤師の平均年収と相場

管理薬剤師になると、役職手当がつくことで年収が大きくアップします。 一般薬剤師の平均年収486万円に対し、管理薬剤師の平均年収は735万円と、大きく差が開いているのはこのためです。また、管理薬剤師の年収は、薬局の店舗数や薬局が営業を行う地域によっても違いがあります。

全国の平均年収データ

店舗規模一般薬剤師の平均年収管理薬剤師の平均年収
調剤薬局全体平均486万円735万円
6店舗以上490万円680万円
2〜5店舗448万円805万円
1店舗のみ588万円933万円

令和5年に実施された第24回医療経済実態調査によると、調剤薬局全体での薬剤師の平均年収は、一般薬剤師が486万円、管理薬剤師が735万円となっています。

また、複数の店舗を抱える調剤薬局の場合、6店舗以上の規模がある調剤薬局では、一般薬剤師の平均年収が490万円ほど、管理薬剤師の平均年収が680万円ほどです。

それに対し、2~5店舗の場合には一般薬剤師が448万円、管理薬剤師が805万円となっており、1店舗のみの場合には一般薬剤師が588万円、管理薬剤師が933万円です。

管理薬剤師の場合には、店舗数が少ない規模の調剤薬局のほうが、平均年収が高いという結果になっています。

Q. 管理薬剤師になると給料はどれくらい上がりますか?

管理薬剤師になると、役職手当がつくほか、業務量や責任も増えるため、年収が大きく上がる傾向があります。 一般薬剤師の平均年収が約486万円なのに対し、管理薬剤師の平均年収は約735万円とされています。 求人から管理薬剤師の給料を調べる

給料が高い管理薬剤師の特徴

一般薬剤師よりもはるかに高い年収を得ることができる管理薬剤師ですが、管理薬剤師になるだけですべての人が同じように高い年収を維持していけるわけではありません。給料が高い管理薬剤師の特徴を解説します。

  • 地域別の求人傾向と高給エリア

  • スキルや資格による差

  • 転職市場における需要と供給

地域別の求人傾向と高給エリア

一般的に職種ごとの平均年収を都道府県別で比べると、東京や大阪などの都市部が上位に入ります。しかし、薬剤師の場合には広島県や鹿児島県などが平均年収の上位となっており、必ずしも都市部のほうが年収が高いという結果にはなりません。これは、その地域における薬剤師の需要と供給のバランスの結果です。人口に対して薬剤師が不足している地域では、その分薬剤師の需要が高く、年収も高い傾向にあります。

スキルや資格による差

管理薬剤師になった後も年収をアップしていくためには、薬剤師としての専門性や管理者としてのスキルを高めていくことが重要です。専門薬剤師資格を取得しているなど、薬剤師としてのスキルが高く、スキルアップに積極的に励んでいることがわかる薬剤師は、高い年収を維持しやすくなります。また、管理薬剤師には、店舗責任者としての「お金を生み出す能力」が求められます。薬局の収益構造を理解し、店舗全体の経営資源を生かしたマネジメントを行うことで、エリアマネージャーへの昇格などさらなるキャリアアップが見込めます。

転職市場における需要と供給

薬剤師が不足している地域では年収が高い傾向があるように、薬剤師の需要が大きい市場では高年収が見込めます。現在の年収に満足していない場合には、薬剤師の需要が大きい市場に転職することも検討してみましょう。具体的には、薬剤師が不足している地域の調剤薬局やドラッグストアに転職する方法のほか、製薬会社などの企業に転職するという方法もあります。また、同じ薬局薬剤師だとしても、調剤薬局よりもドラッグストアのほうが年収が高い傾向にあります。

給料をアップさせる方法

管理薬剤師として求められるスキルや資格を持ち、需要が大きいエリアや市場を把握して動けば、給料や年収をアップすることは難しくありません。そのための具体的な方法を解説します。

  • スキルアップのための学び

  • 転職活動のポイント

  • 副業や個人ビジネスの活用例

スキルアップのための学び

認定薬剤師や専門薬剤師は、特定の分野における高度な知識や技術を持っており、薬剤師として自己研鑽を続けていることを客観的に証明することができる資格です。資格手当が設けられている薬局も多いため、取得することで給料アップが見込めます。また、そういった薬学の知識だけでなく、スタッフの育成能力やクレーム処理能力、取引先との交渉能力などを身に着けることも大切です。このような管理者としてのスキルを持っている薬剤師は、どの職場でも重宝され、給料交渉や転職活動も有利に進みます。

転職活動のポイント

前述したように、管理薬剤師の給料は薬局があるエリアやその法人の店舗数などによっても異なります。年収アップを目指し転職活動をする場合には、薬剤師が不足している地域も候補に入れてみましょう。また、そのような市場調査をする際には、転職エージェントを活用するのが便利です。給与や条件の交渉なども代わりに行ってくれるため、希望に近い条件での転職をストレスなく進めることができます。

副業や個人ビジネスの活用例

2022年から、調剤薬局に所属する薬剤師は、自宅などの調剤薬局外でもオンライン服薬指導ができるようになりました。管理薬剤師や公務員薬剤師の場合には原則として副業はできませんが、そうではない場合にはこの制度を利用することで、副業として薬剤師業務を増やし、収入の増加が見込めます。また、薬剤師としての知識を活かし、メディカルライターとして執筆や翻訳を行ったり、製薬会社や医薬品卸会社などで問い合わせ業務や書類作成を行ったりすることもできます。ただし、管理薬剤師以外でも、原則として副業を禁止している薬局は多いため、あらかじめ就業規則などを確認しておくことが大切です。

管理薬剤師を目指す方へのアドバイス

薬剤師は一般的な会社員よりも平均年収が高く、管理薬剤師になることでさらに高い年収アップが可能になります。しかし、その後の年収の伸び率はゆるやかであり、管理薬剤師になることで業務量や責任は増加します。給料や年収のアップを目指すとともに、やりがいや自己実現についても考えながら長期的な視点でキャリアデザインをしていくことが、人生を有意義に送るためには大切です。また、同世代よりも年収が高い傾向にある若いうちに、浪費癖を付けてしまったり、正しいお金の使い方を身に着けておかなかったりすると、年収増加が緩やかになる30、40代以降に苦しむ可能性があります。若いうちに上手なお金の使い方を学んだり投資を始めたりして金融リテラシーを高めておきましょう。

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