隣の芝生は青く見えるもの。医師の転職で多い理由が、「症例数に満足できない」「専門性を高めたい(活かしたい)」「待遇面や将来不安」などです。
医師の転職は、世間一般のそれと違い、大学医局や関連病院など非常にデリケートな関係性の中でその活動を進めなければならない為、慎重に進めなければなりません。また、将来のことを考えれば、可能な限り円満なお話でなければなりません。
ですから、そのような事情も含めて経験を積んだキャリアコンサルタントに相談してみることは、単なる情報収集や交渉事にとどまらず、転職する目的の整理や上手な転職の道筋を知ることにもなります。
思い立ってすぐに転職しようと思ってもなかなかうまくいかないものです。たとえ、良く知る先輩医師からのお誘いであったとしても、急いで転職すると、思わぬ結末を迎えることがございます。情報収集に時間をかけて、じっくりと転職の準備をすることをお勧めします。
転職時期によっても求人が多い時期もありますし、少ない時期もあります。医師の場合、年末から年始にかけての医局人事をピークに、9月~3月が比較的求人の多い時期です。
余裕をもった転職スケジュールをたて十分に準備しましょう。
主な転職情報は知り合いからの情報、グッピーのような医師師求人サイト、人材紹介会社などがあります。
最近では多くの方がインターネットを利用して転職情報を収集しています。
知人からの情報は主観的な意見もあるので、鵜飲みにせず自分で確かめましょう。第三者の意見やネットには出ていない院長の人柄や病院の雰囲気などは、人材紹介会社のキャリアコンサルタントと相談するのも一つの方法です。
グッピーでは医師に精通したキャリアコンサルタントが無料でアドバイスを行っています。
応募が多い場合は書類選考になることもあります。その場合履歴書と職務経歴書の内容が重要になってきます。
履歴書の書き方は基本をしっかり押さえてれば難しいものではありませんが、その基本ができていなければマイナスになります。
最近ではメールに添付して履歴書を送ることも増えています。メールに添付する場合は、パスワードをつけて(パスワードは別メールで)送りましょう。
最近はパソコンで履歴書を作成する人も多いですが、手書きが基本です。社会人としての基本マナーはおさえてください。
写真は実物並みか実物より良いものを選びましょう。
医師の履歴書で理事長や院長が一番気にするのは職歴と志望動機です。医局人事での異動の回数は問題になりませんが、独自での転職回数は少ないほうが良いに越したことがありませんが、多い場合は志望動機でカバーしましょう。
志望動機はありきたりの内容ではなく医療に対する意欲を自分なりに表現しましょう。また、面接に進んだとき更に興味を持ってもらえるよう返答も考えておきましょう。
応募しているのに、その病院のことを全く調べていないような志望動機はNGです。手当たりしだい同じ内容で履歴書を送っていると思われます。
本人希望欄に「年収3,000万円以上」など、スキルや医師の一般常識とかけ離れた希望を書くこともNGです。まだ面接もしていないのに非常識な要求だと思われます。
職務経歴書は今までの医師としての経験やスキルをアピールして自分を売り込むツールです。採用担当者の立場に立って自分の成長過程を魅力的に伝えましょう。
職務経歴書はA4判1~2枚に簡潔に見やすく書いてください。履歴書と違ってワープロで打ったものを印刷してもかまいません。
取得資格以外にも所属学会や身につけた技術、症例数なども具体的に書いてください。
面接に進んだとき、職務経歴書をもとに質問されることを意識して書きましょう。
採用担当者が質問しそうな箇所は、更に魅力的な話につながるようストーリーを事前に考えてください。
職務経歴書を作りながら面接をイメージすると、本番であまり緊張せずに自分の力を発揮できます。
この医師と会ってみたいなと思われるような職務経歴書がベストです。
長くわかりづらい職務経歴書はNGです。ついつい自分の今までの医師としての経験、出来事を色々書いてしまいがちです。しかし、アピールポイントを絞って簡潔でわかりやすい職務経歴書を心がけてください。
自慢や誇張もNGです。面接で突っ込まれたときに返答に困らないように等身大の自分を表現することが大切です。
病院の経営陣は、技術だけでなく、お人柄も重要視します。そこで良い印象か否かでは採用に大きくかかわってきます。
なぜ第一印象を重視するかというと、経営陣は患者様の立場でも考えます。印象悪いと感じる医師を採用することは患者様にとっても好ましくないからです。
面接の事前準備で必要なのは、身なりの準備はもちろんのこと、想定される質問の回答や、ホームページを持っていればその内容は記憶しておいてください。
つまらないことで不採用になってはもともこもありません。
面接では必ず「何か質問がありますか」と聞かれますので、事前にいくつか気になっていることを書きだしておきましょう。
面接の事前準備が万全であれば、本番も恐れることはありません。
面接の場で、前職の批判を言うことは印象を悪くします。批判ではなく医師として前向きに取り組んだことをアピールしましょう。
また、面接で自分を過大に見せようとしてもすぐにばれてしまいます。理事長や院長は何十人も面接し採用を決めてきたプロです。素直に等身大の自分を表現しましょう。
退職の意志が固まったら所属医局や勤務先に相談しましょう。どんな事情があったとしても、喧嘩別れするのは後味の悪い退職になってしまいます。本音で話せない状況であれば円満退職のため退職理由を別に考えることも必要なときがあります。
よほど親しい同僚以外には退職することを話すのは控えましょう。医局や勤務先に伝える前に噂が広まると、思わぬ結果を招きかねません。
転職は大きな岐路ですので、家族にも説明して納得を得ることも必要です。
1ヵ月前になったら退職願(退職届)を提出します。退職手続きに関しては就業規則を確認してください。
円満退職の場合は「退職届」ではなく「退職願」です。
退職願は「一身上の都合」でかまいません。


